東呉大學日本語文學系碩士論文 指導教授 : 陳淑娟教授. Can-do を利用した初級会話活動の試み 大学日本語学科一年生を対象に

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1 東呉大學日本語文學系碩士論文 指導教授 : 陳淑娟教授 Can-do を利用した初級会話活動の試み 大学日本語学科一年生を対象に The Practice of Can-do Based Conversation Course : With Freshman Students Majoring Japanese Language at University As the Target 研究生 : 彥坂春乃撰 中華民國 105 年 6 月

2 摘要本論文依據歐洲共同語言參考標準 (CEFR) 之理論, 並參考國際交流基金於 2010 年研發之 JF 日本語教育スタンダード 中的概念, 實施日語教學研究 本研究之目的為利用 JF 日本語教育スタンダード 中 Can-do 的概念, 設計課程, 並於實施後, 檢視該課程對學習者的影響 課程目標為培養學習者口語表達能力 以台灣 T 大學日文系 A1 入門級的一年級日語初學者為研究對象, 實施每週一次五十分, 為期一學期正規課程以外的會話教學 於最後一週進行與日本大學生的交流會, 並檢視學習成果 為了解學生參與會話課程的成效以及交流活動所帶來的影響, 本研究除了利用學習者的自我評量以及問卷調查進行研究分析之外, 更針對其中五名學習者進行 PAC 分析 本研究依照下列課題, 評估該課程對學習者之影響 每週設計以特定課題為主軸的教學活動, 對學習者有何意義 交流會等會話活動, 是否會為學習者帶來改變 會話活動是否會影響學習者的學習動機 本研究依據問卷調查及 PAC 分析的結果, 確認學習者確實達到課程設計時所設定之目標, 並得出以下三項結論 : 學習者感受到活動的實用性之外, 對活動亦給予相當高的評價 學習者自身感受到顯著的學習成效 學習者於學習態度上, 顯示出自我肯定 自我反省 學習動機提升等變化 關鍵詞 :JF 日本語教育スタンダード Can-do A1 課程設計 PAC 分析

3 Abstract In accordance with Common European Framework of Reference for Languages (CEFR) by the Council of Europe, by The Japan Foundation released JF Standard for Japanese-Language Education in There are six levels in reading, listening, speaking and writing in both of them. They adopt Can-do statements to describe what a learner is supposed to be able to do in each level. The purpose of this study was to clarify the influence of Can-do concept on Japanese learners. In this practice, the conversation course was designed based on Can-do concept. The course was for A1 learners who have just started learning in the department of Japanese Language at University. The course took place for a semester for 50 min a week. At the end of the semester, learners had a chance to talk with Japanese university students. In order to clarify the influence which was caused on learners in attending the course and the interaction with native speakers, a self-assessment and questionnaire were carried out. In addition, an Analysis using the Personal Attitude Construct (PAC) method was conducted with five learners. In the discussion, the following were examined. How do learners think about the course including task-based activities? Does the practice cause any changes in learner s learning attitude? Does the practice affect learner s motivation in learning? As a result of the study, the following three were concluded. Learners recognize the course s practicability and evaluate the course highly. Learners could recognize their own learning achievement. These are found out in learner s learning attitude: self-affirmation, self-reflection, and increase of motivation. Keywords: JF Standard, Can-do, A1, Course Design, PAC Analysis

4 目次第 1 章はじめに 1.1 研究動機と目的 本論の構成 4 第 2 章先行研究 2.1 JF 日本語教育スタンダードについて Can-do を利用した実践研究 6 第 3 章実践研究の概要 3.1 対象者について コースデザイン コースの目標 シラバス 教材 実践 評価 自己評価 日本人大学生からの評価 40 第 4 章分析と考察 4.1 アンケート調査 コース開始時のアンケート コース終了時のアンケート 評価に対する考察 自己評価に対する考察 毎回の授業での自己評価に対する考察 交流会での自己評価と感想に対する考察 47 I

5 4.2.2 日本人大学生からの評価に対する考察 PAC 分析 PAC 分析について 実施手順 調査協力者 結果 学習者 A 学習者 B 学習者 C 学習者 D 学習者 E 共通して見られた傾向 個別に見られた特色 99 第 5 章結論 5.1 本研究の結論 今後の課題 103 参考文献 105 < 資料 > 資料 1: 学習シート (11 回分 ) 108 資料 2: コース開始時のアンケート 119 資料 3: コース終了後のアンケート 120 資料 4: 交流会で使用した評価用シート ( 日本語 ) 121 資料 5: 交流会で使用した評価用シート ( 中国語 ) 122 資料 6:PAC 分析実施時の同意書 123 II

6 資料 7: 表 (14) 各学習者に対する日本人大学生の評価 124 < 表目次 > 表 (1) 本コースの Can-do 目標 13 表 (2) スケジュールとシラバス 13 表 (3) 全 15 回の教案 19 表 (4) 終了時のアンケート項目と自己評価の平均値 44 表 (5) 毎回の授業での自己評価の平均値 46 表 (6) 交流会での自己評価の平均値 48 表 (7) 日本人大学生の評価の平均値と学習者の自己評価 51 表 (8) 学習者 A の連想項目一覧 60 表 (9) 学習者 B の連想項目一覧 65 表 (10) 学習者 C の連想項目一覧 72 表 (11) 学習者 D の連想項目一覧 78 表 (12) 学習者 E の連想項目一覧 86 表 (13) 学習者 5 名のクラスターのまとめ 95 表 (14) 各学習者に対する日本人大学生の評価 124 < 図目次 > 図 (1) 学習者 A のデンドログラム 61 図 (2) 学習者 B のデンドログラム 67 図 (3) 学習者 C のデンドログラム 73 図 (4) 学習者 D のデンドログラム 80 図 (5) 学習者 E のデンドログラム 89 III

7 第 1 章はじめに 1.1 研究動機と目的 2001 年に欧州評議会によるヨーロッパ言語共通参照枠 (Common European Framework of Reference for Languages 以下 CEFR) は 欧州共通の言語能力を規定する枠組みとして開発された 投野 (2013) によると CEFR では言語使用者を社会的な存在として捉え 発話行為は目標を達成するために行われる言語活動であるという基本概念に基づく行動指向アプローチと 相互関係を築くための言語能力を目指す複言語主義 相互に文化を理解し 関係 作用し合う ことを目指す複文化主義を理念として 30 年以上の研究成果として 発表された 今日では CEFR の共通参照レベルにおいて提唱されている A レベル (Basic User) B レベル (Independent User) C レベル (Proficient User) による三段階の言語運用能力レベル表記 それをさらに細分化した A1 A2 B1 B2 C1 C2 の六段階による言語運用能力レベル表記は広く普及し 多くの言語能力試験で 試験とこの言語運用能力レベルの相関表が提供されている この CEFR に基づき 国際交流基金は 相互理解のための日本語 という理念のもと 日本語の教え方 学び方 評価の仕方を考えるツールとして JF 日本語教育スタンダード ( 以下 JF スタンダードとする ) を 2010 年に発表した CEFR と JF スタンダードのいずれも目標言語を使って何ができるかという課題遂行能力を重視している 国際交流基金 (2010a,b) によれば JF スタンダードを利用することによって 学習者の目標がより明確になりニーズや学習成果を捉えやすくなる 教師のみならず学習者自身も熟達度や不十分な点を知ることができるため自律学習に繋がる等のメリットがあるという 1

8 JF スタンダードはさまざまな教育現場で利用できるよう 汎用性高いものとなっているが 実際に教育現場にどのような変化をもたらすかは 実践研究を通して検証しなければならない しかし こうした実践に関わる研究はまだ多くはない 台湾の日本語学習者数は 少子化の影響もあり近年減少傾向にあるものの 約 23 万人と世界的に見ても依然多いと言える 日本語教育機関においては 高等教育機関の占める割合が最も多く 学習者も 10 万人以上と高等教育機関の学習者が最も多い 1 日本語能力を証明する手段としては 日本語能力試験 JLPT が広く普及しており この試験に合格することを目指して勉強する学習者も多い 2 高級職業学校や大学の日本語学科 ( あるいは応用日本語学科 ) でも 日本語能力試験が卒業するまでに合格しなければならないボーダーとしての役割を担っている 3 しかし 日本語能力試験は読解と聴解の試験であるため 試験に合格していても 相応するレベルのコミュニュケーション能力を有しているとは限らない 試験に合格するための能力と実際に日本語を使って何かするという能力の間には開きがあると言える 学習者数の最も多い高等教育機関のうち 日本語を専門に学ぶ大学日本語学科の学生は少なくとも四年間継続的に日本語を学ぶ環境 1 2 国際交流基金 2012 年度日本語教育機関調査 による 国際交流基金によると 学習者数上位 10 カ国中 応募者数 受験者数が人口 比で最も多いのは台湾である an.html#kekka( 2016 年 6 月 10 日アクセス ) 3 高級職業学校では N3 を卒業基準に 大学では N2 か N1 を卒業基準にしている 学校が少なくない 2

9 にあり 何らかの形で実際に日本語を使用する機会があると考えら れる 本研究では 具体的に学生が実際に遭遇しうる接触場面 4 を考 慮に入れ 日本語でどういったことができるかという課題遂行に重 点を置き 学習者のコミュニケーション能力の向上を目指すコース をデザインした 毎回の活動 このコースを終了するとどういった ことができるようになるのかという明確な指標を提示し 学習者の 自己表現の機会を多く設けた こうした具体性のある 実用的なコ ースによって 目標を達成するためのより効果的な学習を目指した 本研究は 1 課題遂行を重視する活動が学習者にとってどのよう な意義のあるものとなるか 2 交流会を含む一連の活動が学習者にど のような変化をもたらすか 3 一連の活動が学習者の今後の学習への 動機づけに影響を与えるかについて 実践を通して検証することを 目的とする 本研究では JF スタンダードが採用する Can-do の考え方に基づ いたコースデザインを行い 日本語学習を始めたばかりの台湾の T 大学日本語学科一年生の学生を対象に 一学期間の会話活動を実施 した 本活動における成果発表の機会として T 大学に留学中の日 本人大学生との交流会を含めたコースをデザインした 学生の自己評価 日本人大学生からの評価の他 コース前後のア ンケートおよび PAC 分析を通して 本コースデザインの有用性を検 証し 一連の活動が学習者に及ぼした影響について考察する 4 日本語教育においては ネウストプニーによって提唱された概念であり 鎌 田 (2003) では外国語学習者が母語話者との接触を持つ場面であると説明されている ネウストプニー (1981) では 接触場面は母語場面とは異なる特徴を持つとされ ネウストプニー (1995) においては 接触場面を出発点とすることが効果的な対策を立てることにつながるとしている 3

10 1.2 本論の構成本論は5 章から成る 第 1 章では研究動機と目的について述べた 続いて第 2 章では JF 日本語教育スタンダードについて説明し 関連する先行研究を整理する 第 3 章では実践研究の概要について 対象者 コースデザイン シラバス 教材 実践 評価の六つを中心に整理する 第 4 章では 学生の自己評価 日本人大学生からの評価の他 コース前後のアンケートおよび PAC 分析を通して 本コースデザインの有用性を検証し さらに一連の活動が学習者に及ぼした影響について考察する 最後に第 5 章で 本研究で明らかになった結果と今後の課題についてまとめる 4

11 第 2 章先行研究 2.1 JF 日本語教育スタンダードについて国際交流基金 (2010a) は 価値観が多様化し人々の接触や交流が拡大していく現代社会においては 言葉によるコミュニケーションの重要性が一層高まると述べ 相互理解のために必要なのは その言語を使って 何がどのようにできるかという課題遂行能力 と 他者の文化を理解し尊重する異文化理解の能力 が必要であると主張している 国際交流基金 (2010a,b) によると JF スタンダードの特徴として以下の三点が挙げられる 第一に CEFR に基づき日本語教育に合わせたツールとして開発されているが より具体性のあるものとなっており さまざまな日本語教育の現場に合わせて使えるという点である 第二に 実際のコミュニケーションで日本語を使って 何がどのようにできるかという課題遂行能力 の達成度を重視しており 学習者の言語熟達度は CEFR の共通参照レベルに準じて A レベル ( 基礎段階の言語使用者 ) B レベル ( 自立した言語使用者 ) C レベル ( 熟達した言語使用者 ) さらに細分化した A1 A2 B1 B2 C1 C2 の六段階で提示している点である そして第三として コミュニケーション言語能力とコミュニケーション言語活動における能力を 53 のカテゴリーに分け レベル別に できる という Can-do 形式で説明が示されており それぞれのレベルでどのような能力が要求されるかが具体的に可視化されている点である なお JF スタンダードは その言語で何ができるかという課題遂行能力を重視しており 言語能力と言語活動は示されているが それぞれのレベルでどういった文型や語彙が必要されるかということ 5

12 については具体的に示されていない 本実践では Can-do を利用したコースデザインを行い 学習者が実践についてどのような意義を感じるか 実践が学習者にどのような変化をもたらすかを検証する 2.2 Can-do を利用した実践研究これまでの JF スタンダードの Can-do 形式の目標提示を活用した実践としては 以下の研究が挙げられる プーリク (2010,2011) では ロシアの一般成人対象の言語センターにおける三年間のコースのうち 一年目のコースデザインが Can-do シラバスにより行われた 学習者のニーズ調査に基づき目標を設定し Can-do を利用したシラバスを作成した結果 それまでの教師主体の学習から学習者主体の学習が行われるようになったという テスト結果 学習者へのアンケート 教師へのインタビューによってコースの成果の検証を行ったところ 大部分の学習者はテストにおいて Can-do を達成したことが確認され この達成率は学習者の自己評価と相関が見られた また 言語を超えて学習者のコミュニケーション能力が向上したこと 自己成長を感じた学習者が多かったことが明らかにされた 何 (2012) では 広東の専門学校の学生を対象にしたホテルでのインターンシップの事前トレーニングにおいて Can-do を利用したシラバスデザインを行っている インターンシップ参加者への調査を通して実際のコミュニケーション場面や起こった問題を明らかにし それらの情報に基づいた Can-do を設定し 問題解決のためのシラバスデザインが行われた また 藤長 中尾 (2013) では 教師を対象 6

13 にした短期日本語講座において これまでの問題点を改善すべく JF スタンダードを利用したコースデザインが行われている その結果 1 一つの目標に向けて一貫性のある授業を行う2 学習者が自身のアウトプットをモニターし改善していく仕組みを取り入れる3 実施期間が短くても達成感を得られるようにするという三つの課題を改善することができたと述べられている 台湾における研究としては 以下の研究が挙げられる 陳 (2013) は大学の日本語学科三年生の会話授業において Can-do を利用した会話活動を取り入れた 日本人旅行者に対する道案内と目的地の情報提供を全体のタスクとし 三回の授業を行い 終了後に 事前 事後の自己評価リストの必要性や活動に対する感想について学習者にアンケートを行っている このアンケート調査の結果から 前後の自己評価が何らかの形で自省の手助けになっていること 学習者が活動の実用性や 実際に使える 内容を高く評価していることがわかった 頼 (2015) では 大学の日本語学科一年生の文法シラバスの授業に Can-do を取り入れた試みを一学期間行った 構造シラバスの指定教科書の文法項目から トピックと Can-do 目標を設定し 目標の提示 インプット 言語活動 ( タスク ) 評価の四つのステップで授業を進めた 1 学習者にとってどのような目標提示の方法が理解しやすいのか2 学習者はどのような活動や練習が学習目標の達成につながると感じたのか3Can-do の概念を取り入れた目標の提示の仕方 授業活動 練習などは学習者の動機付けと自律的学習を促す効果があるかどうかの三点について明らかにするため 学期末に学習者へアン 7

14 ケートを行った 1については 文型羅列形式に比べ Can-do 形式の目標提示は明確でわかりやすいという評価を受け 2について学習目標の達成にはタスクのための宿題と教科書以外の練習活動が高く評価され 3については Can-do 目標の達成に関わる学習活動が学習意欲を引き出し 学習者は積極的に取り組む傾向が見られ 動機付けと自律学習に効果的だと述べられている A1 レベルでの高校の日本語クラブにおける取り組みとしては内田 (2014) と周 (2015) があり クラス全体へのアンケート調査と PAC 分析を通してコースの有効性を検証している 周 ( 前掲 ) では 学習者からの否定的な評価として学習成果への保守的な評価や継続学習へのためらいなどが 内田 (2014) では 学習者の困難点としてひらがなの定着の問題が見られたが いずれも学習者の授業に対する満足度は高いという結果が出ている 陳ほか (2015) は CEFR や JF スタンダードの目指す 相互理解のためのコミュニケーション 能力アップをはかるために編纂された教材を使い 日本語を第二外国語として学ぶ大学生を対象に9 週間のコースをデザインした コース終了後 学習者の学習態度における変化について PAC 分析を用いて検証した その結果 学習者はコースに実用性と満足感を感じ 学習意欲が向上したということが明らかにされた 以上 先行研究における Can-do を利用したコースデザインのメリットとして 以下の点が考えられる 学習者主体の学習が促されること 既存の問題解決の手助けとなること 8

15 自己評価が学習者の自省の手助けになること 学習者のコースに対する評価は高いこと 学習者の学習意欲の向上と自律学習に効果的であること また コミュニケーション重視の初級会話における試みとしては 山中 今西 (1998) がある 大学留学生センターにおいて 初級の段階からモデル会話の模倣やロールプレイ シミュレーションだけでなく 学習者が自身のことについて伝え合い コミュニケーションを深めていくような時間をとった その日の学習内容に準拠した教師や母語話者との自由会話を導入したところ 自由会話に関する学習者の感想から 日本で日本語を学習している学習者であっても 日本語での自己表現の機会が実際には少ないことが明らかになった また 日本語教育において会話を楽しむという点が欠けているのではないかという点 初級段階こそ学習の動機付けのためにクラスが 学び合う共同体 となり日本語を使って話し合おうとすることに意味があるという点が指摘されている ここで挙げた先行研究は 実践研究として行われたものもあるが 実践報告の形をとり 実践の詳細が十分に示されていないものもある 本研究では詳細な記述をもってコースデザインについに説明し コースデザインの検証と 一連の活動が学習者にどういった影響を及ぼすかについて 学習者の自己評価とアンケート そして質的研究の手段の一つである PAC 分析を通して考察を試みる 9

16 第 3 章実践研究の概要 3.1 対象者について対象者は台湾台北市にある私立 T 大学日本語学科の大学一年生 32 名である 本活動の参加者は 筆者がティーチングアシスタントを務める 初級日本語 のクラス ( 約 70 名ほど ) から募った これまでの日本語学習経験について 日本語能力試験にすでに合格している学生 日本語を何らかの形で学習しており 自身で初級後半 中上級だと判断した学生については対象外とした 学生を募集した時点で 学生はすでに二週間の授業を受けており 五十音の学習が始まっていたため ひらがなとカタカナに関しては 学習済みかどうかは問わなかった また 実践研究の性質上 最初から最後まで参加できる学習者に限った なお T 大学日本語学科では 一年生の必修の授業として 初級日本語 会話 (50 分の授業を 2 コマ 週に2 回 ) 文法 ( 週に 2 コマ ) 聴解 ( 週に1コマ ) を履修している 初級日本語 では 教科書として 進学日本語初級 の本冊 練習帳 読み文を使用している 会話の授業は 5 つの小クラス ( 約 25 名ほど ) に分けられており 各教師の指定した教科書を使用している 3.2 コースデザイン本活動では JF スタンダードにおいてコミュニケーション言語活動として示される 産出 受容 やりとり のうち 総合的な やりとり を重視することとした 53 の項目で言えば やりとり には 上位概念として 口頭でのやりとり全般 があり 下位概念として 母語話者とやりとりする インフォーマルな場面でやりと 10

17 りする があり 今回のコースデザインはこれに準じて作成した 活動の性質を考慮し 無作為に 15 名と 17 名の二クラスに分け それぞれ週に一回 50 分行うことにした 以下 15 名のクラスを A 組 17 名のクラスを B 組とする 男女比は A 組が2:13 B 組が 3:14 である レベル設定については 学習を始めたばかりであることから基礎段階の言語使用者のレベルである A1 を設定した CEFR 共通参照レベルの全体的な尺度のうち A1 の到達度について 具体的な欲求を満足させるための よく使われる日常的表現と基本的な言い回しは理解し 用いることもできる 自分や他人を紹介することができ どこに住んでいるか 誰と知り合いか 持ち物などの個人的情報について 質問をしたり 答えたりできる もし 相手がゆっくり はっきりと話して 助け船を出してくれるなら簡単なやり取りをすることができる と示されている 本コースはこれを到達目標とした なお 学習者は正規の科目である初級日本語 (4 コマ ) 会話(4 コマ ) 語法(2 コマ ) 聴解(1 コマ ) を必修として履修していた 週に 11 コマを 15~ 18 週 ( 中間期末を含む ) と計算すると 一学期の授業時間だけで 100 時間を越えることになる 授業時間以外にも予習や復習をするとすれば 学習時間はかなりのものとなり 学習時間とテキストのレベルから見ると JF スタンダードでの A1 レベルを超えるのではないかと考える 本活動は やりとり を重視したものとするため その実践の機 11

18 会として T 大学へ8ヶ月間の留学にきている日本人大学生 5 のクラ スとの交流会を最終回に実施した 第一回のガイダンスの時点でも 学生に日本人留学生との交流会を設け 学習成果をチェックすると 伝えた この交流会を想定し 実際に使える話題を中心にコースデ ザインを行った 国際交流基金 (2010b) は 活動 Can-do にトピック を付与することで 言語活動の場面を具体化し Can-do の記述から 言語活動がよりイメージしやすくなるとし JF スタンダードは 15 のトピックを提出している そのうち初対面であることを考慮し 自分と家族 のうち自分に関することである自己紹介 当たり障 りのない共通の話題として 旅行と交通 を採用し お互いの出身 地や台湾と日本の観光地について話し合ってもらうことにした コースの目標本活動のコースデザインにあたり 条件 話題 場面 対象 行動の四つの要素からなる活動 Can-do をコースの目標として設定し これに準拠してコースデザインを行った それが本コースの採用したトピックである 自己紹介 と台湾と日本に関する 旅行と交通 について こちらの事情を理解してくれるような相手から はっきりゆっくりと繰り返しを交えながら 直接自分に話が向けられれば 自分のことや自分の身の回りのことについて 準備して練習した簡 単な表現で 聞いたり答えたりできる であり この活動 Can-do を達成するための 各回の目標を Can-do 目標として定めた 5 毎年 8 月から翌年 3 月まで T 大学で生活しており 中国語を勉強しているが 中国語学科以外の学生もいる 交流会の時点で 台湾で約 5 ヶ月生活している ことになり 台湾についてある程度理解があると考えられる 12

19 表 (1) 本コースの Can-do 目標 Can-do 目標自分の名前 所属 ニックネーム 好きなものなどを挙げて 自己紹介することができる出身地 今住んでいるところについて説明することができる自分がどう思うかを形容詞 形容動詞を使って言うことができる出身地の名産や観光名所を述べて説明することができる自分の趣味を述べて説明することができる特定の場所への行き方を説明することができる自分の経験を表現することができる自分の願望を表現することができる シラバススケジュールと各回の指導内容は表 (2) の通りである 第 1 回から第 7 回までが 自己紹介 第 8 回から第 12 回までが 旅行と交通 に関する内容である 表 (2) スケジュールとシラバス 実施日 トピック Can-do 目標と指導内容 1 9/14 自己紹介 自分の名前を名乗ることができる です と呼んでください 2 9/21 22 自己紹介 自分の名前 所属 好きなものを挙げ て 自己紹介することができる 13

20 です と呼んでください T 大学の学生です 日本語学科の一年生です N が好きです ( どうぞ ) よろしく ( お願いします ) 3 10/5 6 自己紹介 出身地を述べたり 尋ねたりできる今住んでいる場所について述べたり 尋ねたりできる台湾の地名と日本語での言い方 N( 場所 ) の出身です N( 場所 ) に住んでいます 出身はどこ ( どちら ) ですか / どこ ( どちら ) のご出身ですか 4 10/12 13 自己紹介 ( 形容詞の復習 ) N はどうですか N をどう思いますか Adj と思います 5 10/19 20 自己紹介 出身地 出身地の名産や観光名所 形容詞で特色を表現することができる私は N( 場所 ) の出身です N( 場所 ) は N( 範囲 ) にあります N( 場所 ) は ~ が有名です N( 場所 ) に があります Adj そうですね 6 10/26 27 自己紹介 自分の趣味を述べ 相手の趣味を尋ね ることができる 14

21 趣味は N です V ことです 趣味は何ですか 好きな N は何ですか どんな N が好きですか 7 11/9 10 自己紹介 自己紹介の復習 8 11/16 17 旅行と交通観光名所への行き方や 自分の家 ( 実 家 ) への帰り方について説明したり尋 ねたりできる どうやって行きますか どのぐらいか かりますか N( 交通手段 ) に乗りま す N( 交通手段 ) を降ります N( 場 所 ) で N( 交通手段 ) に乗り換えます 9 11/23 24 旅行と交通同上 10 11/30 12/1 旅行と交通旅行に関する経験について述べたり 尋ねたりすることができる 台湾の地名の復習行きました 行ったことがあります 行ったことがありますか おすすめはありますか 11 12/7 8 旅行と交通同上 12 12/14 15 旅行と交通希望を表す表現を使って自分の願望を伝えることができる日本の地域の名称と県名 15

22 行きたいです 行ってみたいです V に行きたいです N( 目的 ) に行きたいです 13 12/21 22 総合 交流の準備 ( 復習 ) 14 12/28 29 総合 日本語母語話者との練習 15 12/30 総合 日本人留学生クラスとの交流会 教材本コースでは 教材として筆者作成した学習シートを使用した 他の教科で学習している内容と大きく異なる場合 学習者にとって負担が大きいと考え 対象者全員が履修している初級日本語での既習の語彙や表現とも関連づけて学習シートを作成した 学習シートは授業の終わりに回収し 写真を撮って記録し 表記等に間違いがあった場合は訂正して次の授業の開始時に返却した 実践学習者に必要以上の負荷を与えるのを避けるため 中国語で説明を行うこともあった 各回の活動における基本的な流れは 使用場面を具体的に説明しながら語彙とモデル会話文を導入し 自分のことに置き換えて会話練習あるいはアクティビティを 後半でタスク活動を行うというものである グループワークやアクティビティは くじ引き等でグループ分けを行い 後半のタスクは多くのクラスメートと交流できるようなものとし 共同学習に慣れさせるようにした コースの後半では 目的地への行き方を説明するなど やや複雑 16

23 な内容もあったため グループによるタスク活動も行った 例えば 第 8 回では乗り物の名前や共起する動詞を確認し モデル会話文を導入した後 くじ引きによって決めた3 名 ( あるいは2 名 ) 一組で 台北付近の観光名所への行き方を考えてもらった その後 日本人観光客として 他のグループに行き方を尋ねてもらった 同様に 他グループに聞かれた場合は 自分たちの作成したルートを説明するというものである いずれも 実用性を重視する原則に基づいて行った 第 5 回で 出身地の有名な物や観光スポットを紹介するところから スマートフォン等を利用して 画像等の視覚情報を活用するよう伝えた 相手の知らないことやものを説明するのは母語でも難しいため 出身地の有名なものや 観光地を説明する時は 必ず画像を見せながら行わせるようにした 6 趣味に関しても 自分の好きなアーティストや 好きな作品の画像 あるいは自分の作品 ( 書いたイラストや踊っている動画 ) を見せるように指導し 視聴覚を重視する方針で行った 第 7 回は中間試験の終わった週であり 自己紹介の範囲が終わったところであった 大学に入って初めての定期試験であったためか 学生にも疲れが見えた そのため 新しいトピックに入る前に復習を兼ねて これまで習った表現を使って自己紹介の原稿を書いてもらい 話すことと同じ産出である書く練習をさせた 個人での作業時間を多く取ったため 教師に対して質問しやすかったと見え 特に趣味に関して これまで質問しなかった学生も積極的に質問して 6 視覚情報があることによって 感想が言いやすく 活発なコミュニケーションにつながると考えた また 台湾籍でない学生もいたため そうした学生や教師に対して説明する際は効果的であったと考える 17

24 いた 第 13 回では 学習した内容をおおまかにまとめた学習シートをメモとして配布し 各自で必要な表現や単語を記入させた 交流時には 画像や映像を見せるためのスマートフォンと このシートを持ち込み可とした 第 14 回では 交流会前の練習として 教師以外に3 名の日本語母語話者をクラスに招き交流を行った この日本語母語話者は T 大学の交換留学生である大学生 1 名と T 大学の大学院生 2 名である 滞在期間や現在の環境から 台湾への理解 日本語学習者への理解などの点で 交流会で交流する日本人大学生に比べてコミュニケーションが取りやすいと考え 協力をお願いした 交流時のテーマを 自己紹介 と 旅行と交通 に限ることや 学習項目について説明を行い 中国語を極力使わないようにしてほしいこと 自分の出身地や趣味やについて 画像を用意してほしいことを伝えた 第 14 回では 学習者の人数を3 5 名とし 一回 10 分の交流を計 4 回行った 学習者は3 名以上のグループとなるので グループ分けは性格や日本語能力に関係なく くじ引きで行った 第 15 回の交流会では 日本人大学生と交流を行った あらかじめ日本人大学生にも テーマや学習項目 中国語を使わないこと 自己紹介の際に使える画像を用意してほしいことを伝えた 前半 後半ともに5 分間の交流を7 回行った 学習者は教師の決めた2 名一組 ( 人数の関係で一組だけ3 名 ) で 交流を行った 各組に台湾の地図と日本の地図を一部ずつ配布した コースの後半 体調不良により全体の三分の一以上を欠席した学生がいたため 考察の対象からは外すが 以下の表における 人数 18

25 は実際に授業に出席していた人数の記録である 学生が学校行事等の用事があって もともとのクラスに出られない場合に 別の時間帯のクラスに出ることが何度かあったため 欠席者の有無以外でも参加人数は変動した なお 教案における123の番号は 学習シートで提出している表現を表す 第 1 回 表 (3) 全 15 回の教案 実施日時間人数 A B 2015 年 9 月 14 日 17:30-18:20(50 分 ) 34 人 単元の目標今回の目標指導項目備考 自己紹介 自分の名前を名乗ることができる ~です と呼んでください 本活動の説明 教師の自己紹介 アンケート ( 学習経験等 ) 時間 内容 備考 準備物 15 分挨拶 本活動の説明 15 分教師の自己紹介 PPT 10 分アンケート アンケート 5 分自分の名前の言い方 です と呼んでください 5 分近くの学生と自己紹介 19

26 第 2 回 実施日時間人数 A 2015 年 9 月 21 日 17:30-18:20(50 分 ) 14 人 B 2015 年 9 月 22 日 12:30-13:20(50 分 ) 17 人 単元の目標 今回の目標 自己紹介 自分の名前 所属 好きなものを挙げて 自己 紹介することができる 指導項目 です と呼んでください T 大学の学生です 日本語学科の一年生です N が好きです ( どうぞ ) よろしく ( お願いします ) 備考 授業時間の合わないため 2 名減った ひらがなに自信のない学生はスマートフォン でローマ字との対応表を出していた B 組の時間は昼休みにあたるため昼食を持って きて食べている学生がおり活動に入りにくい 時間 内容 備考 準備物 5 分 挨拶 人数調整 今回の目標 10 分 1 です 2 と呼んでください 私は の使い方 ( 必ずしも必要ではない ) 学習シート の配布 6 よろしく どうぞよろしく よろしくお願いします どうぞよろしくお願いします 3 T 大学の学生です 20

27 4 日本語学科の一年生です 5 分 を近くの学生と練習 大学名の長音 がっか の促音を注意 10 分紙風船でのアクティビティ 紙風船 無作為に二つのグループに分かれる です と呼んでください よろしく と言いながらグループのメンバーに紙風船を投げる 一周以上したら各グループを更に二つにわけ 隣のグループと交代する 新しいメンバーで再度一周するまで行う 8 分 5 好きなものの言い方 A 組 : アニメ まんが ドラマ 声優 チョコレート くだもの 音楽 映画 B 組 : アニメ まんが ドラマ チョコレート 運動 買い物 音楽 映画 犬 ハローキティ スヌーピー 学習シートには何も載せず 学生の好きなものを黒板に書いた 黒板の文字を消して 口頭で中国語 日本語 日本語 中国語 近くの学生と123456の練習 10 分学習シートの表を使って 教師を含む6 名以上と自己紹介をする 2 分自己評価表を記入し 学習シートを回収 第 3 回 21

28 実施日時間人数 A 2015 年 10 月 5 日 17:30-18:20(50 分 ) 15 人 B 2015 年 10 月 6 日 12:30-13:20(50 分 ) 17 人 単元の目標 今回の目標 自己紹介 出身地を述べたり 尋ねたりできる 今住んでいる場所について述べたり 尋ねたり できる 台湾の地名と日本語での言い方 指導項目 N( 場所 ) の出身です N( 場所 ) に住んでいます 出身はどこ ( どちら ) ですか / どこ ( どちら ) の ご出身ですか 備考 第 3 回からクラスのすでに N1 に合格している 学生にアシスタントとして参加してもらった 出身地によって今住んでいるところの言い方 を変える 時間 内容 備考 準備物 2 分 挨拶 アシスタントの紹介 今回の目標 10 分出身の言い方 具体的に県名を言う場合 : 神奈川 学習シート の返却 配布 おおまかに説明する場合 : 関東 相手が県名を知らない場合 : 東京の近く から来ました が使えない場合 1 どこ( どちら ) の出身ですか 2 N( 場所 )( の ) 出身です 出身地を離れている場合しか使えない 22

29 10 分台湾の地名 教師の言った中国語の地名を日本語に直 補足 : 中部 東部 駅 す 5 分 3 N( 場所 ) に住んでいます 今も N( 場所 ) に住んでいます ずっと N( 場所 ) に住んでいます 5 分教師の言った中国語の地名を日本語に直して3を言う 同様に2を言う 6 分近くの学生 2 名と練習 10 分学習シートの表を使って 教師またはアシスタントを含む8 名以上に出身地と今どこに住んでいるかを聞く 2 分自己評価表を記入し 学習シートを回収 第 4 回 実施日 時間 人数 A 2015 年 10 月 12 日 17:30-18:20(50 分 ) 14 人 B 2015 年 10 月 13 日 12:30-13:20(50 分 ) 17 人 単元の目標 今回の目標 指導項目 自己紹介 形容詞の復習 N はどうですか N をどう思いますか Adj と思い ます 23

30 備考 本来 この項目を入れる予定はなかったが 正 規の授業の進度に合わせて入れた 学習シートの編みかけ部分は未習項目 時間内容備考 準備物 10 分挨拶 今回の目標 自然な反応では です はつけない 語尾 学習シート の返却 配布 を伸ばすこともある 10 分形容詞 形容動詞の復習 5 分近くの学生と読み方を確認 20 分カルタとりゲーム学生は 4 グループに分かれ 机の上に並べた 14 枚の形容詞 形容動詞 ( いずれも反対の意味を持つ7 組のペア ) の札の中から 札の形容詞と形容動詞は全てひらがなで表記 教師が言ったもの取る 1 回目は取った札を場に戻し チーム対抗戦 やさしい / かんたん むずかしい あたらしい ふるい にぎやか しずか まずい おいしい たかい やすい ひろい せまい おもしろい つまらない 2 回目は取った札を戻さず チーム内で誰が多く取れるか競う 二回目で あたたかい すずしい あつい さむい かわいい かっこいいのペアを追加 24

31 5 分否定文の言い方疑問文の言い方 どうですか と どうでしたか の違い どう思いますか? 8 分学習シートの表を使って 教師またはアシスタントを含む6 名に表の項目について相手がどう思うかを聞く T 大学 日本語 英語 先生 ( クラス担任 ) 今日の天気 学校の食べ物 2 分自己評価表を記入し 学習シートを回収 第 5 回 実施日 時間 人数 A 2015 年 10 月 19 日 17:30-18:20(50 分 ) 15 人 B 2015 年 10 月 20 日 12:30-13:20(50 分 ) 17 人 単元の目標 今回の目標 自己紹介 出身地 出身地の名産や観光名所 形容詞で特 色を表現する 指導項目 私は N( 場所 ) の出身です N( 場所 ) は にあり ます N( 場所 ) は が有名です N( 場所 ) に があります Adj ですよ Adj そうですね 備考 Adj ですね と Adj そうですね について 説明では理解できたようだが タスクでは間違 いが多かった 25

32 時間内容備考 準備物 2 分挨拶 今回の目標学習シート の返却 配布 3 分台湾の地名の復習 教師の言った中国語の地名を入れて 1 私は N( 場所 ) の出身です を練習 第 3 回の学 習シートを 参考に 5 分 高雄は台湾の南部にあります 神奈川は東京のとなりにあります 10 分 23 出身地の有名なもの 観光名所を考え る その日本語の言い方を知る 写真等の画像を用意 パイナップ ル ピーナッ ツ からすみ 3 分 形容詞 形容動詞ですよ 二つを繋いでもよい 例 : 大きくてにぎやかです 正規の科目 で学習中 4 分感想の言い方 形容詞 形容動詞そうですね 7 分一人の学生を例に会話の流れを確認 A: 1 私は高雄の出身です 高雄は南部に あります 2 高雄はからすみが有名です 美味しいですよ B:( 感想 ) 高そうですね 2 or3 N( 場 所 ) に があ ります A:( 同意 ) はい 高いですよ ( 同意しない ) いいえ 高くないです 3 分近くの学生と練習 26

33 10 分学習シートの表を使って 教師またはアシスタントを含む5 名にお互いに出身地と有名なものを紹介する 3 分 そう の使い方を再度確認 まずそう あまりおいしくなさそう 自己評価表を記入し 学習シートを回収 第 6 回 実施日 時間 人数 A 2015 年 10 月 26 日 17:30-18:20(50 分 ) 15 人 B 2015 年 10 月 27 日 12:30-13:20(50 分 ) 12 人 単元の目標 今回の目標 自己紹介 自分の趣味を述べ 相手の趣味を尋ねることが できる 指導項目 趣味は N です V ことです 趣味は何ですか 好 きな N は何ですか どんな N が好きですか 備考 中間テストの一週間前だったため授業がない と思った学生がおり B 組は欠席者が多かった 時間 内容 備考 準備物 2 分 挨拶 今回の目標 学習シートの返却 配布 10 分 私の趣味は N です ( 私は N が好きです ) 私の趣味は V ことです 2 分 趣味は何ですか? 27

34 7 分近くの学生と練習 10 分どんな が好きですか? 何の ( どの ) が好きですか? 読書 音楽 : どんな N 誰の N 誰が好き? 買い物 : どこへ行く? 何を買う? 15 分同じ趣味の人を探すゲーム配られたロールカードに趣味が書かれてい 趣味によって聞ける内容がやや異なる ロールカード る 同じ趣味の人が見つかるまでクラスメートと会話を繰り返す A: 趣味は何ですか? B: 音楽を聴くことです A : そうですか どんな音楽が好きですか? B: J-POP です A: へぇー 誰が好きですか? B: AKB48 です 4 分本当に同じだった場合の相槌 同じですね 一緒ですね 偶然ですね 自己評価表を記入し 学習シートを回収 28

35 第 6 回のロールカードの内容 趣味 どんな ファンタジー (Fantasy) ハリーポッター 映画を見ること (Harry Potter) 恋愛 ドラマを見ること アメリカのドラマ 日本のドラマ ファンタジー (Fantasy) ワンピース ( 航海王 ) アニメを見ること 音楽を聴くこと スポーツ K-POP J-POP SLAM DUNK ( 灌籃高手 ) Super Junior AKB48 運動 ダンス ゲーム バスケットボール 水泳 HIP-HOP HIP-HOP Candy Crush Tsum Tsum 買い物 西門町 師大夜市 服 服 読書 ファンタジー (Fantasy) 恋愛 29

36 第 7 回 実施日時間人数 A 2015 年 11 月 9 日 17:30-18:20(50 分 ) 15 人 B 2015 年 11 月 10 日 12:30-13:20(50 分 ) 16 人 単元の目標 今回の目標 備考 自己紹介 自己紹介の復習 B 組では前回欠席者が多かったため 欠席者に は近くに座っている学生が前回の内容を説明 し わからない部分を教師が説明した 時間内容備考 準備物 3 分挨拶 今回の目標 これまで習ったことを整理する 15 分 はじめまして どうぞよろしくお願いし 学習シート の返却 白紙を配布 ます 名前 所属 出身 出身地の有名なもの 趣味 30 分前回の内容に関するもので 言い方のわからないものは教師に質問する 出身地に関する有名な場所やもの 好きな作品の画像を保存しておくよう指示 一人がずっと話していると相手は聞くだけになってしまうので やりとりしながら行うが理想的であることを伝える 2 分自己紹介シートを回収 30

37 第 8 回 実施日時間人数 A 2015 年 11 月 16 日 17:30-18:20(50 分 ) 15 人 B 2015 年 11 月 17 日 12:30-13:20(50 分 ) 16 人 単元の目標 今回の目標 旅行と交通 観光名所への行き方や 自分の家 ( 実家 ) への 帰り方について説明したり尋ねたりできる 指導項目 どうやって行きますか どのぐらいかかります か に乗ります を降ります N( 場所 ) で N( 交 通手段 ) に乗り換えます 備考 行き方が複数ある場合もあり グループワーク に思ったよりも時間がかかった 時間内容備考 準備物 3 分挨拶 今回の目標 どうやって行きますか? は中国語と同 自己紹介シ ートの返却 じように交通手段を聞くことも行き方を聞 くこともある 15 分交通機関の言い方 バスで行きます 学習シート の配布 バスに乗って行きます 学習シートの内容を説明 5 分近くの学生と練習 31

38 20 分くじ引きで分けた3 名一組で目的地への行き方を考える じゃんけんに勝ったグループから 好きな目的地を選んだ 北投温泉博物館 淡水漁人碼頭 九份 桃園空港 猫空 馬偕紀念病院 できたグループからお互いに尋ね合うようにさせた 5 分グループごとにお互いの目的地への行き方 や交通費 時間などを聞き合う 2 分自己評価表を記入し 学習シートを回収 第 9 回 実施日 時間 人数 A 2015 年 11 月 23 日 17:30-18:20(50 分 ) 15 人 B 2015 年 11 月 24 日 12:30-13:20(50 分 ) 16 人 単元の目標 今回の目標 旅行と交通 観光名所への行き方や 自分の家 ( 実家 ) への 帰り方について説明したり尋ねたりできる 備考 金銭の話題について日本と台湾の違い 時間内容備考 準備物 8 分挨拶 今回の目標 通勤と通学 日本の交通事情 学習シート の返却 配布 10 分 学校までどうやって来ますか 学校からどうやって帰りますか 5 分近くの学生と練習 32

39 10 分 どこに住んでいますか? 学校の宿舎 寮 出身 出身地への帰り方 N( 場所 ) に住んでいます 帰り方それに対して感想を言う 15 分学習シートの表を使って 教師またはアシスタントを含む5 名と会話をする 2 分自己評価表を記入し 学習シートを回収 第 10 回 実施日 時間 人数 A 2015 年 11 月 30 日 17:30-18:20(50 分 ) 14 人 B 2015 年 12 月 1 日 12:30-13:20(50 分 ) 15 人 単元の目標 今回の目標 旅行と交通 旅行に関する経験について述べたり 尋ねたり することができる 台湾の地名の復習 指導項目 行きました 行ったことがあります 行ったこと がありますか おすすめはありますか 備考 という名詞 時間 内容 備考 準備物 3 分 挨拶 今回の目標 学習シートの返却 配布 10 分学習シートの内容を説明 V たことがあります 33

40 5 分過去と経験の違い 15 分出身地のおすすめの場所 15 分 どこに住んでいますか? から出身地まで話を繋ぎ N( 場所 ) へ行ったことがありますか? と聞く おすすめの場所へ行ったかどうか? おすすめのものを食べたことがあるか? 学習シートの表を使って3 名と会話をする 2 分自己評価表を記入し 学習シートを回収 第 11 回 実施日 時間 人数 A 2015 年 12 月 7 日 17:30-18:20(50 分 ) 15 人 B 2015 年 12 月 8 日 12:30-13:20(50 分 ) 13 人 単元の目標 今回の目標 旅行と交通 旅行に関する経験について述べたり 尋ねたり することができる 備考 ビンゴになるべく学生の出身地が含まれるよ うにした 時間 内容 備考 準備物 3 分 挨拶 今回の目標 学習シート の返却 配布 34

41 7 分 5 W1 H を使って会話を発展させる What: おすすめはどこですか? When: いつ行きましたか? Where: どこへ行きましたか? Who: 誰と行きましたか? ( Why: なにをしに行きましたか?) How: どうやって行きましたか? 10 分地名を使ってのビンゴ 16 の地名を決める 13 は選択肢の中から 残りは学生が各自で決める 宜蘭 台中 台南 嘉義 花蓮 苗栗 高雄 桃園 彰化 台東 雲林 屏東 香港 5 分ビンゴのルールの説明 A: へ行ったことがありますか? B: はい 行ったことがあります はい 私は の出身です いいえ 行ったこと( が ) ありません A と B が役割を交代し 相手がその場所に行ったことがあれば印をつける その後 時間が来るまで5W1H を参考に話し続ける 18 分 2 分間を7 回行う 5 分フィードバック 言えなかった表現を確認 2 分自己評価表を記入し 学習シートを回収 35

42 第 12 回 実施日時間人数 A 2015 年 12 月 14 日 17:30-18:20(50 分 ) 14 人 B 2015 年 12 月 15 日 12:30-13:20(50 分 ) 15 人 単元の目標 今回の目標 旅行と交通 希望を表す表現を使って自分の願望を伝える ことができる 日本の地域の名称と県名 指導項目 行きたいです 行ってみたいです V に行きたい です N( 目的 ) に行きたいです 備考 行きたい場所と行きたい理由については 各学 生ともバラエティに富んだ内容であった 時間 内容 備考 準備物 3 分 挨拶 今回の目標 学習シートの返却 配布 20 分日本の地域の名称 : 北海道 東北 関東 中部 近畿 中国 四国 九州 PPT 日本の地図 一都一道二府 43 県 N( 場所 ) へ行ったことがありますか 5 分行きたい場所 行きたいです 行ってみたいです N( 場所 ) へ V に行きたいです N( 場所 ) で V たいです 36

43 10 分 冬休みに何をしますか? 冬休みに何をしたいですか? 自分の行きたい日本の地名とその理由を答える 実際に行く予定の国を答えた学習者もいた 10 分学習シートの表を使って 10 名と会話をす る 2 分自己評価表を記入し 学習シートを回収 第 13 回 実施日 時間 人数 A 2015 年 12 月 21 日 17:30-18:20(50 分 ) 15 人 B 2015 年 12 月 22 日 12:30-13:20(50 分 ) 17 人 単元の目標 総合 今回の目標 交流するための準備をする ( 復習 ) 備考 実際の会話を想像してもらう 時間 内容 備考 準備物 5 分 挨拶 今回の目標 学習シートの返却 配布 15 分以前の学習シートを参考にしながら 習っ た内容を再度復習した 5W1 H と相槌が重 要であることを強調 25 分交流会で使う学習シートに これまで学習 したこと それ以外に交流会で使えそうな ことをメモさせた 画像等の準備 わからない ことは随時 教師に質問 37

44 5 分第 14 回についての連絡 第 14 回 日本語母語話者との練習 実施日時間人数 A 2015 年 12 月 28 日 17:30-18:20(50 分 ) 13 人 B 2015 年 12 月 29 日 12:30-13:20(50 分 ) 18 人 単元の目標 今回の目標 備考 総合 日本語母語話者と交流する 日本語母語話者 3 名 ( 学部の交換留学生 本校 修士課程 博士課程の学生 ) A: 4 人グループ一つ 3 人グループ三つ B: 5 人グループ二つ 4 人グループ二つ 時間 内容 備考 準備物 5 分 挨拶 くじ引きによるグループ決め 45 分 10 分間の交流を4 回行う 5 分 第 15 回についての連絡 第 15 回 日本人大学生との交流会 実施日時間人数 A 13:30-14:15(45 分 ) 14 人 2015 年 12 月 30 日 B 14:30-15:15(45 分 ) 15 人 単元の目標 今回の目標 総合 日本人大学生と交流する 38

45 備考 日本人大学生 7 名 ( 男子 4 名 女子 3 名 ) 女子学生の一人が前半を体調不良により欠席したが後半は参加したのでこのグループのみ日本人も2 名一組とした 各組に日本と台湾の地図を配布 各回の交流終了時に記念撮影を行った時間内容備考 準備物 45 分 A 組教師の決めた2 名一組で日本人大学生と交流する 5 分間の交流を7 回行う 日本人大学生は相手のパフォーマンスを評価シート ( 日本語 ) で評価 終了後 学生 評価シート ( 日本語 中国語 ) 名札 地図 ( 日本と台湾 ) 15 分休憩 は自己評価用評価シート ( 中国語 ) を記入 45 分 B 組教師の決めた2 名一組 ( 人数の関係で一組だけ3 名 ) で日本人大学生と交流する 5 分間の交流を7 回行う 日本人大学生は相手のパフォーマンスを評 評価シート ( 日本語 中国語 ) 名札 地図 ( 日本と台湾 ) 価シート ( 日本語 ) で評価 終了後 学生 は自己評価用評価シート ( 中国語 ) を記入 39

46 3.3 評価 自己評価学生は毎回の活動において 学習シートの下部分の自己評価表で 語彙 産出 受容について五段階の自己評価を記入させた 後半の第 9 回 第 11 回 第 12 回では 行き方を説明できる 経験を言うことができる 希望を言うことができる といった具体的な項目も追加した 自身の学習を評価することで できることとできないことを自覚させ 学習管理能力を高め 自律学習につなげることが目的である 交流会でのパフォーマンスについて 評価シート 7 に基づいて評価を行わせた 評価シートには 話す 聞く 対応する 総合的な表現能力 の四項目について それぞれ四段階の記述を載せた また コース終了時にも五段階で自分の日本語能力を評価させた このコース修了時の評価では Can-do 目標に準ずる日本語能力に関する項目の他 一連の活動に参加して日本語への興味が増したと思う 一連の活動に参加して学習動機が上がったと思う 一連の活動に参加して日本人と話すことに自信が持てたと思う の三項目について 学生に評価させ 考察の対象とした 日本人大学生からの評価交流会においては 評価シートを用いて日本人大学生に学習者のパフォーマンスを評価してもらった 話す 対応 総合 の三項目について評価してもらった この結果は 評価者が特定できない 7 国際交流基金 (2010b) において 評価シートは 縦軸に評価の観点 横軸に達 成度を配置した表であると説明されている 40

47 ようにした状態にした上で 学習者へ個別にフィードバックを行った 他者からの評価もまた 自身の日本語能力の内省に利用してもらうことを目的としている なお フィードバックを希望しない学習者には伝えないつもりであったが 参加した全員が結果を希望した 41

48 第 4 章分析と考察本章では アンケート調査の結果 学習者による自己評価及び日本人大学生による評価 PAC 分析を通して 学習者の一連の活動に対する意識と 一連の活動の学習者への影響について考察する 4.1 アンケート調査本節では 活動開始時と終了後に それぞれ行ったアンケートについて述べる 一連の活動に参加した学生のうち 三分の一以上を欠席した学生と 第 15 回の交流会を欠席した学生を考察の対象から外すこととする 考察対象の 29 名のうち 第 1 回から第 15 回の交流会までの全回に出席した学生が 18 名 一度欠席した学生が6 名 二度欠席した学生が5 名である コース開始時のアンケート第 1 回の活動において 学生に対して記名式のアンケートを実施した 設問は 1 日本語学科に進学した主な理由について2 会話 に対する印象と期待すること3ひらがなとカタカナが読めるかどうか ( 五段階評価 )4これまでに五十音を学習したことがあるかどうか ( いつ どこで ) の四問である また同時に この活動が筆者の研究に関わるものであり そこで得られたデータを論文で使用することへの同意を得た このアンケートから 以下のことが明らかになった 日本語学科を選んだ理由について 日本や日本語に対する興味 語学に対する興味の他 入学試験の 42

49 結果が日本語学科に進めるランクだった という理由が挙げられた 中でも日本や日本文化 日本語に対する興味が最も多く挙げられた 会話 に期待すること 実用的な文型 正確な発音 流暢に話すこと 口頭能力 聴解能力 日本人と会話することといったキーワードが挙げられ 学生の 会話 に対して何を望んでいるが窺えた ひらがなとカタカナが読めるかどうか 活動の進行および学習シートの作成において参考にするために聞いたものであるが ひらがなについては 五段階の選択肢のうち上位の二項目である 問題ない ほぼ読める を選んだ学生がほとんどで カタカナについても半数以上が ほぼ読める と回答した 学習経験について 小学校 中学校 高校の第二外国語やクラブ活動 大学の開講するオープンカレッジ 塾や自習等が挙げられた つまり なんらかの形で五十音以上の学習歴のある学習者が多く 全く学習経験のない学生は5 名であった 日本語学科の学生であるが 背景や学習状況は様々であることがわかる コース終了時のアンケート一連の活動が終了した後 Can-do 目標の達成度および 一連の活動が学習者に及ぼした影響を明らかにするため 再度アンケートを実施した コースデザイン時に定めた Can-do 目標に準じた日本語能 43

50 力 ( 産出 ) に関する部分が七項目で 後半の三項目が一連の活動に 関する部分であり 非常にそう思う そう思う どちらとも言え ない そう思わない 全くそう思わない の五段階で評価させた 8 表 (4) 終了時のアンケート項目と自己評価の平均値 設問項目平均値 1 自分の名前 所属 ニックネーム等を言うことが 4.86 できる 2 自分の趣味を述べて説明することができる 出身地 出身地の名産や観光名所を述べて説明す 3.83 ることができる 4 自分がどう思うかを言うことができる 4.21 ( 例 : かわいい きれい ) 5 場所への行き方を説明することができる 自分の経験を表現することができる 3.86 ( 例 : 行ったことがある 行った ) 7 自分の願望を表現することができる 3.86 ( 例 : 行きたい V てみたい ) 8 一連の活動に参加して日本語への興味が増したと 4.62 思う 9 一連の活動に参加して学習動機が上がったと思う 一連の活動に参加して日本人と話すことに自信が 4.38 持てたと思う 8 小数点第三位を四捨五入 44

51 表 (4) から 学習者はコースで学習した内容に関して 項目によっ てばらつきがあるものの ある程度できるという意識を持っている ことがわかった コースの後半で行った項目はいずれも低めとなっ たが 正規の授業 9 では習っていない文法項目を含む内容であり 難 易度を反映したものであると考えられる 一連のコースに関する設問に対する評価は高く 設問 8 と 9 につ いては 非常にそう思う と そう思う のみが選択された この ことから 一連の活動が 学習動機の向上に関係していることが確 認できた 設問 10 については 2 名が どちらとも言えない をつ けた他は 非常にそう思う と そう思う が選択されたが 大部 分の学生がコースへの参加と日本人母語話者との交流を通して や りとり の能力に関して自己効力感を感じていると言える 4.2 評価に対する考察次に 毎回の授業での自己評価 交流会での自己評価と感想を通して 学習者がコースや交流会で自身の能力をどのように捉えていたのかを見ていく また 交流会での学生の自己評価と フィードバッグとして利用した日本人大学生からの評価の簡単な比較を試みる 自己評価に対する考察 毎回の授業での自己評価に対する考察 毎回の活動で学習シート下部分の自己評価表を利用し 語彙 話 9 初級日本語 では未習であったが 他の科目に関しては未確認である 45

52 す ( 産出 ) 聞く ( 受容 ) について 学習シートを見なくてもできる 学習シートを見ればできる まあまあ 少し難しい もっと頑 張らないと の五段階の自己評価を行った 第 9 回 第 11 回 第 12 回では 行き方を説明できる 経験を言うことができる 希 望を言うことができる という Can-do 目標に基づく項目についても 評価させた 第 1 回 10 表 (5) 毎回の授業での自己評価の平均値 語彙話す聞く Can-do 第 2 回 第 3 回 第 4 回 第 5 回 第 6 回 第 7 回 第 8 回 第 9 回 第 10 回 第 11 回 第 12 回 第 13 回 10 小数点第三位を四捨五入 46

53 数値の変移としては やや右肩下がりの様相を示すことから 難易度が上がるにつれて 自己評価も下がっており 学生の自己評価は難易度を適切に反映していると考えられる 第 8 回と第 9 回 第 10 回と第 11 回に見られるように 同じテーマを2 回続けて行った場合は 1 回目よりも2 回目の評価がやや高くなる傾向が見られた 前回学習したことを踏まえて 新しいことを積み上げる学習が行われたようである 語彙は各回で提出量にばらつきがあるため それを反映したものと考えられる 第 11 回がやや高いのは この回では 台湾の地名を中心に使ったビンゴゲームを行ったためである 全体的には話すことよりも聞くことの評価がやや高く評価されている 交流会での自己評価と感想に対する考察交流会では A 組 B 組とも交流の時間が終わった際に 評価シートに1 自己評価 2 自分の最もよくできたと思うところ 3 自由記述 ( 感想 ) を記入させた 1 自己評価 評価シートの記述に基づき 話す 聞く 対応する 総合的な 表現能力 の四項目について それぞれ四段階で評価させた 47

54 11 表 (6) 交流会での自己評価の平均値 項目 平均値 話す 2.76 聞く 2.83 対応する 2.62 総合的な表現能力 2.93 交流会の自己評価に関しては 低めにつけた学生が多いと言える 話すことについて 毎回の自己評価においては 話す の結果はどれも 学習シートを見ればできる を表す4 前後の数値となったが 交流会での自己評価では プリントをときどき参考にして自分の言いたいことが言える の3には至らなかった 話す と 聞く の関係は 毎回の自己評価と同じく 聞く の結果が依然としてやや高い 評価が低くなった主要な原因として考えられるのは 多くの学生にとって初めての日本語を使っての母語話者との交流であったということである 接触場面を想定した練習をしてきたものの 練習通りにいかなかった部分や 直前の母語話者との交流に比べておそらく上手くいかなかったであろうことからも やや低めに評価されたものと推測される また 会話のトピックはこちらが制限したものの 日本人大学生の話し方 話す内容 会話の流れや緊張等も学生のパフォーマンスに影響する要因として考えられる 11 小数点第三位を四捨五入 48

55 2 自分の最もよくできたと思うところ 大きく分けて 話す (11) 聞く ( 7 ) やりとり ( 4 ) 笑顔 ( 4 ) その他 12 (2) に分けられた 未記入の学生が1 名であった 話す 聞く やりとり といったコースの目標に沿った能力 が発揮できたようである 3 自由記述 ( 感想 ) 自由記述の部分については 記入のための時間が十分でなかった ためか 無記入の学生もいた 以下が学生の記入したおおまかな内 容 13 である 緊張した この活動はよかった 楽しかった 面白かった 嬉しかった ( 部屋が ) 暑かった まぁまぁ満足 日本人大学生が優しかった わかるように日本人大学生がゆっくり話してくれた 日本人大学生の話すペースが速かったので追いつけるように頑張りたい 交流して自分がもっと勉強しなければいけない所がわかった また交流したい 日本人大学生の中国語は自分の日本語より上手だった 日本人女子学生が可愛かった 日本人大学生が自分と同じアイドルを好きだった 時々間が空いてしまって何を言えばいいかわからなかった 実際に使ってみて自分の日本語のレベルが分かった もっと頑張って勉強して自由に会話できるようになりたい 12 相處 ( 付き合い ) と態度 ( 態度 ) をその他とした 13 中国語での感想は筆者が日本語に訳したものである 列挙した項目の他 こ の他 教師に対する労いや感謝の言葉も多く書かれたが省略する 49

56 特に 緊張した 楽しかった 面白かった 嬉しかった などは多く見られ 日本語で書かれたものが多かった 大別すると 交流会参加への感想 日本人の大学生と接した感想 自分の日本語能力に関する内省や今後の抱負に分けられる 日本人大学生からの評価に対する考察日本人大学生には 話す 対応 総合 の三項目について評価してもらった 小池 (1998) は 一般の日本人が初級学習者の会話能力を評価する際に 正確さよりも円滑なコミュニケーション支える要素や表情などの非言語表現を重視することを 渡部 (2003) は 日本語口頭運用能力を評価において 学習者 一般の日本人 母語話者教師 日母語話者教師のいずれもが 発音 を重視すること その他に一般の日本人は 印象 を重視する傾向にあることを明らかにした こうした点と 日本人大学生が5 分で2 名の学習者を評価しなければいけない点を考えて 評価シートの記述は簡潔で具体的なものとしたつもりであったが 評価には個人による差が見られ 日本人大学生の考える基準にばらつきがあったと考えられる 最も低い程度を表す1は いずれの項目でも出現しなかったため 連続する二つのレベル (4と3 或いは3と2) で評価されている学生 あるいは連続する三つのレベル (4と3と2) で評価されている学の2パターンに分けられる 50

57 表 (7) 日本人大学生の評価の平均値 14 と学習者の自己評価 上段が日本人大学生からの評価を 下段が自己評価を表す A 組 ( 前半 ) 学習者話す対応総合 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S7 S8 S9 他 自 他 自 他 自 他 自 他 自 他 自 他 自 他 自 他 自 小数点第三位を四捨五入 51

58 S10 S11 S12 S13 S14 他 自 他 自 他 自 他 自 他 自 B 組 ( 後半 ) 学習者話す対応総合 S15 S16 S17 S18 S19 他 自 他 自 他 自 他 自 他 自

59 S20 S21 S22 S23 S24 S25 S26 S27 S28 S29 他 自 他 自 他 自 他 自 他 自 他 自 他 自 他 自 他 自 他 自 日本人大学生の評価を平均値として考えた場合 学生の自己評価 に比べ 日本人大学生の評価の平均値の方が常に高く 学生の自己 評価が上回ることはほとんどなかった 参加者 29 名 87 項目のうち 53

60 学生の自己評価が上回ったのは 3 名四項目のみであり 自己評価と日本人大学生の評価の平均値の差が 0.3 以下の項目が2 名三項目 0.7 の項目が1 名一項目で見られただけであった 日本人大学生の評価の平均値が学生の自己評価を上回る場合 その差は 0.1 から最大で 1.5 の差があった 一連の活動で評価を行った目的は 自身を客観的な枠組みを使って評価することで 自分が日本語でできることとできないことを明確にし 学習管理能力を高め ひいては自律学習を促すためであった 自己評価以外に 交流会での日本語母語話者との交流を通しても もっと勉強しなければいけない所がわかった 実際に使ってみて自分の日本語のレベルが分かった 日本人大学生がゆっくり話してくれた といった感想から 学生は自分の日本語能力の内省を行っていることがわかる 54

61 4.3 PAC 分析一連の活動が学習者にとってどのような意義があったか また学習者の学習態度の変容の過程について すべての活動が終了した後 PAC 分析を用いて明らかにした PAC 分析について PAC 分析は 社会心理学者であり 臨床心理学者である内藤哲雄氏によって開発され 内藤 (1993) で発表された質的分析方法の一つである 内藤 ( 前掲 ) によれば PAC は個人別態度構造(Personal Attitude Construct) を表し あるテーマに対する個人の態度構造を測定するものである また 内藤ほか編 (2008) によれば 現在では 態度やイメージの構造だけでなく 心理的場 アンビバレンツ コンプレックスまで明らかにできることが確認されている (p.1) 内藤ほか編 ( 前掲 ) によれば PAC 分析は近年 心理学のほか 医療 福祉分野 異文化間教育学 日本語教育学 社会学で利用されており 特に日本語教育や異文化間教育においては 教授法や授業の分析 個別の学習診断に用いられているという テーマに対する個人の態度構造を測定するものであるため ある体験を通しての心情や態度の変化を明らかにすることもできる 例えば 藤田 佐藤 (1996) では日本語教育実習を通して実習生と学習者の教育観がどのように変わったかを実習前と実習後の2 回の PAC 分析により調査し 実習生は 日本語教師 については言語以外の要素の重要性の意識 日本語の授業 については学習者中心の授業へ変容が見られたという 内藤 (2002) によれば PAC 分析では あるテーマに対する調査協力者の態度やイメージの構造を分析するために 自由連想 連想項 55

62 目間の類似度評定 類似度距離行列によるクラスター分析 被験者によるクラスター構造のイメージや解釈の報告 実験者による総合的解釈の手順を踏む 内藤 ( 前掲 ) は 操作的 実験的 ( 記述 ) 統計的手法と間主観的 カウンセリング的 事例記述的手法をいずれも内包していることを指摘し 前者によって客観性 後者によって質的分析が可能である点が特徴である 内藤ほか編 (2008) は 集団の平均 分散による量的 確率的な分析と 個別の事例による質的 記述的な分析は相互補完的な関係にあり 両者を対照させることで現実の人間行動を幅広く相対化してみることができるが 前者ばかりが強調されていること 後者の操作的 化学的な技法の開発や理論の創出が遅れていることを指摘し PAC 分析をはじめとする後者の技法の有用性を主張している PAC 分析は考えられる要因を評定させるような仮説検証型ではなく 仮説生成型の調査である 調査協力者の独自のスキーマ構造を解明できるため 調査者の影響を受けた誘出的なデータになることを避けられる 本研究の調査者は 正規の授業においてはティーチングアシスタントであり 本コースにおいては教師である 調査協力者である学生は 否定的な意見を避けることが予想される PAC 分析では スキーマや態度をクラスターとして外在化させるため その他の方法に比べて調査者の影響が最小限に留めることができると考えた 56

63 4.3.2 実施手順コースと交流会の終了後 2016 年 1 月中旬に2 回に分けて行った 第 1 回では イメージの表出から類似度距離行列の作成までを行い 第 2 回では類似度距離行列から作成したデンドログラム ( 樹形図 ) に基づくインタビューを行った いずれも個別に一対一で行い 指示とインタビューはすべて中国語で行った 本稿における学習者が書いた連想項目 インタビュー中の回答は 調査者が日本語に訳したものである PAC 分析ではテーマに対する態度やイメージなどを明らかにするが 自明のもの以外に内面深く無意識に持っているものを引き出すこともあるという 本テーマではこうしたことが起こるとは考えにくいが 答えたくない質問は回答を拒否できること 調査への協力をいつでも中止できることをあらかじめ伝えた また インタビューを録音すること 本調査におけるデータを論文で使用することの許可も得た 以下の手順で調査を行った 1 自由連想刺激文から連想する短文あるいはキーワードを 7cm 10cm の紙に一つずつ記入させた 今回は 參加這學期的活動以及與華語班的交流會, 你覺得怎麼樣? 請寫關鍵字或簡短的一句話 ( 今学期の会話活動と交流会に参加して あなたはどう感じましたか? キーワードまたは一言で簡潔に書いてください ) を刺激文とし 12 項目に達するまで書かせた その後 連想項目のイメージ ( プラス マイナス ) に関係なく重要度の順位を決めさせた 以下の結果では 学習者が ( 顔文字等含む ) 中国語で書いた連想項目とその重要度順位及び想起順位を表で示す 中国語の連想項目の下に調査者が訳した日本語 57

64 を記す 2 連想項目間の類似度評定による類似度距離行列の作成各項目間の類似度を 直感に基づいて1( 非常に近い ) 2( かなり近い ) 3( いくぶんか近い ) 4( どちらとも言えない ) 5( いくぶんか遠い ) 6( かなり遠い ) 7( 非常に遠い ) の七段階で記入させた 3クラスター分析 SPSS を使用して 類似度距離行列からウォード法に基づくクラスター分析を行い デンドログラムを作成した このデンドログラムにおいて 縦軸の数字は項目の重要順位を示す 内藤 (2002) では 横軸の数字は項目が結節するまでの距離を意味するが 数字そのものを見るよりも その他の項目が結節するまでの距離と相対的に比較することが望ましいと述べられている 4インタビューを実施調査者 ( 教師 ) と被験者 ( 学習者 ) がそれぞれデンドログラムを一部ずつ手にし インタビューを実施した 各項目のイメージ ( プラス マイナス どちらとも言えない ) を明らかにし 作成されたデンドログラムをもとに まとまりを持つクラスターに各項目を分類した その後 クラスターのイメージやどうしてまとまっていると思うかという解釈 それぞれのクラスター間のイメージや関係について尋ねた 最後に補足として 学習者の連想した項目のうち 調査者には意 58

65 図がはっきりしないものについて その意味を尋ねた また 參加了一學期的活動, 在學日文的態度上有什麼改變? 動機 學習日文的習慣等等 ( この活動に参加した後 日本語学習における動機や態度 学習習慣等に変化はありましたか?) 課堂額外, 你有沒有習慣看或聽跟日文有關的東西?( 大学の授業に関係しないもので 日本や日本語に関連するものを見たり聞いたりしますか?) の二つを中心に補足質問をした 前者は一連の活動が学習者にもたらした影響や変化を探るための質問で 後者は学習者の日本語環境に特別な差があるかどうかを把握するための質問であった 5 総合的解釈と考察 インタビューに基づき 調査者が総括を行う 調査協力者コースに参加した学生のうち 5 名の学習者の協力を得た いずれも女子学生であり 以下 学習者 A B C D E とする 調査協力者 5 名は全 15 回の活動すべてに参加した 各調査協力者の学習経験や 調査者である教師の観察の結果は 各学習者の調査結果にて記述する 結果 学習者 A 学習者 A は 高校一年生の時に第二外国語の授業として日本語を学習している 非常におとなしいタイプであり コースの進度に合わせて学習を進めるタイプの学習者である 59

66 第 1 回では刺激文から思い浮かぶ連想項目と 連想項目間の類似 度を記入してもらった 記入された類似度を元にデンドログラムを 作成し 第 2 回のインタビューでは 各項目のイメージ ( プラス マイナス どちらとも言えない ) の決定と デンドログラムを参考 にクラスターの解釈 クラスター間の比較をしてもらった その後 調査者が補足質問をした 以下が 学習者 A の結果を整理したもの である 表 (8) 学習者 A の連想項目一覧 重要度想起順 連想項目 ( 筆者による日本語訳 ) 1 4 突破跟外國人說話的一層淡淡的恐懼 ( 外国人と話す不安を解消できた ) 2 2 更敢 日文了 ( 日本語を話すことに抵抗がなくなった ) 3 12 學到很多, 謝謝 :) ( たくさんのことを学べた ありがとう ) 4 3 學到很多基本, 應該會的東西 ( たくさんの基本的な 初級に必要なことを学べた ) 5 1 很有幫助 ( 役に立った ) 6 5 自我介紹好像變得沒那麼難 ( 自己紹介がそんなに難しくなくなった気がする ) 7 8 教學 容豐富 ( 内容が豊富 ) 8 11 由交流覺得對日本有更深的了解 ( 交流会を通して日本をより理解できた ) 60

67 9 10 對日文更有興趣 ( 日本語に対してより興味を持てた ) 10 6 很有趣的活動喔 ( 面白い活動 ) 11 7 很好玩的活動 ( 楽しい活動 ) 12 9 日文好像變簡單了 ( 日本語が簡単になった気がする ) 図 (1) 学習者 A のデンドログラム 12 項目全てがプラスのイメージである 学習者 A と教師の見解は ほぼ一致したが 学習者 A は 役に立った がクラスター 3 とクラ スター 4 の両方に属するとしていた 学習者 A によるクラスターのイメージと解釈 61

68 クラスター 1は 面白い活動 楽しい活動 内容が豊富 日本語に対してより興味を持てた 交流会を通して日本をより理解できた の五項目である 面白かったから学習の助けになったと思うし 学習内容が豊富だったから 楽しいと思った 日本語や日本により興味を持つようになった クラスター 2は 外国人と話す不安を解消できた 日本語を話すことに抵抗がなくなった の二項目である この部分は交流の感想 交流会を通して 日本語を話すことへの抵抗がなくなった気がする クラスター 3は たくさんのことを学べた ありがとう たくさんの基本的な 初級に必要なことを学べた 役に立った の三項目である この部分は日本語に関する部分で いろいろなことを学べた クラスター 4は 役に立った 自己紹介がそんなに難しくなくなった気がする 日本語が簡単になった気がする の三項目である 日本語学習に対して自信を持てた 学習者 A によるクラスター間の比較 クラスター 1とクラスター 2: コースに参加したから その成果としてクラスター 2があると思う コースに参加して日本語で何をどうやって言うのかわかるようになった クラスター 1とクラスター 3: コースに参加したから いろいろ勉強できた 知識の量がより増えたった感じ 役に立ったと思う クラスター 1とクラスター 4: これも( クラスター 1とクラスタ 62

69 ー 2 クラスター 1とクラスター 3と ) ほとんど同じだと思う コースに参加して その成果としてクラスター 4がある クラスター 2とクラスター 3: 日本人と交流できるようになったから 学べたことも多いと思う 言語の学習では 喋らなければいけないと思うし それは最も基本的な部分だと思う もし実際に話せないのであれば ちゃんと学んだことにならないと思う だから クラスター 2の部分ができるようになったことで 学べたことは多いと思う 一番基本的なことだけれど クラスター 2とクラスター 4: クラスター 2とクラスター 3の関係とほとんど同じ クラスター 3とクラスター 4: この二つはもともと似ている 補足質問 役に立った の意図: 交流活動を通してより日本を理解できた 日本語を話すことに抵抗がなくなったし 初級で学ぶべき基本的な日本語を身につけることができた この 役に立った とい項目は ほとんどの項目と関連があると思う 外国人と話す不安を解消できた の意図: 言葉が通じないと不安や恐怖を感じる 中国語ならば自分の言いたいことを自由に表現できるが 外国語だと突然単語を忘れてしまったり どう言うのかがわからなかったりして どんどん緊張してしまう 英語でも同じように不安を感じる この活動に参加した後 日本語学習における動機や態度 学習習慣に変化はありましたか? : 教科書に載っていない単語でも 自分の生活や趣味に関係するものについて 自発的に調べたいと思う 63

70 ようになった 大学の授業に関係しないもので 日本や日本語に関連するものを見たり聞いたりしますか? : 日本のドラマやアニメを観たり 日本語の音楽を聴いたりする 総合的解釈 クラスター 1: 活動に参加しての充実感本コースを肯定的に捉えていることがわかる また 一連の活動を通して日本をより理解できたこと 日本語への興味が増したことが挙げられた クラスター 2: 言語能力の内在化一連の活動を通して 特に会話における不安が解消されている他 会話そのものが自然に行えたことが窺える 最も需要度の高い項目のグループである クラスター 3: 学習の充実感多くのことを学べたこと 必要とされる基本的な内容を学べたことなど 学習面で成果と言える クラスター 2に次いで 重要度の高い項目のグループである クラスター 4: 日本語学習における自己効力感特に反復して練習した自己紹介に関して自信を持てたことをはじめとして 日本語学習に対する気持ちの変化が見られる インタビュー中 コースに参加したことがプラスに働いたことか ら 助けになった 役に立った という言葉を繰り返しており このことからも一連の活動に対する満足感が読み取れる 64

71 学習者 B 学習者 B は中学三年生の時にごく簡単な日本語会話を一学期間学習している わからない部分は教師に個別に確認し 学習シートに載っていない単語や表現について日本語でどう言うかを質問することも多かった 一見おとなしいタイプであるが 日本語学習には積極的であると言える 第 1 回では連想項目と 連想項目間の類似度を記入してもらった デンドログラムを作成し 第 2 回では 各項目のイメージの決定 デンドログラムを参考にクラスターの解釈及びクラスター間の比較をしてもらった その後 調査者が補足質問をした 以下が 学習者 B の結果を整理したものである 表 (9) 学習者 B の連想項目一覧 重要度想起順連想項目 ( 筆者による日本語訳 ) 1 7 強迫自己想像 & 事先練習會話 ( 因為要交流 ) ( 自分で会話を想像して事前に練習した : 交流しなきゃいけないので ) 2 3 實用度較高 ( 実用性が高い ) 3 6 有和日本人 話的機會 ( 日本人と話す機会 ) 4 5 老師很親切 U ( 先生が優しい ) 5 9 偶爾有提到文化 面白い!ex. 日本地圖 學校 食物 ( ときどき文化の話があって面白かった : 日本地図 学校 食べ物 ) 65

72 6 8 希望學到更多實用的句型 ( 和人聊天 日劇 綜藝節目 )( 実用的な表現をもっと勉強したい : 会話 ドラマ バラエティ番組 ) 7 4 多學到別的 有趣的單字和用法 ( 面白い単語や使い方をたくさん学べた ) 8 2 多了一段時間練習很好! ( 日本語を練習する時間が増えてよかった ) 9 12 和同一班的同學也能更瞭解 也能老師有多出的時間相處ヽ ω / ( クラスメートや先生とより仲良くなれた ) 10 1 有些課和其他課 (ex. 初日 語法 ) 的句型重覆, 可以順便復習 ~( 他の科目で勉強した表現が出てくるので復習になった ) 交流會之後後續發展?( 如果他們回日本的話 ) ( 交流会の後の発展は?: 日本へ帰った後は ) 交流會和大家說話的時間有點短 >< ( 交流会での会話の時間がちょっと短かった ) 66

73 図 (2) 学習者 B のデンドログラム 実用的な表現をもっと勉強したい と 交流会の後の発展は? は中立 交流会での会話の時間がちょっと短かった がマイナスで その他は全てプラスのイメージであった 学習者 B と教師の見解は大部分が一致していた 学習者 B は もともと 先生が優しい と クラスメートや先生とより仲良くなれた をクラスター 2に入れ 日本語を練習する時間が増えてよかった ときどき文化の話があって面白かった 他の科目で勉強した表現が出てくるので復習になった の三項目をクラスター 1と考えた クラスター 1をコースとその成果 クラスター 2を他人とのやりとりなどのインターラクションと考えれば 学習者 B のクラスター 2への考え方は適当であると言える しかし 教師はデンドログラムから コースにまつわる成果は日本語学習に関するものとその 67

74 他の二次的なものに分けられると考えた 下部分の五項目はやや二次的なことと言えないかと聞くと その方がしっくりくると思う こっちの方がいい と納得してくれたので 三つのクラスターに分けて考えることとした 学習者 B によるクラスターのイメージと解釈 クラスター 1は 実用性が高い 日本人と話す機会 自分で会話を想像して事前に練習した 実用的な表現をもっと勉強したい 面白い単語や使い方をたくさん学べた の五項目である クラスター 1については コースに関することと日本語に関すること と述べた クラスター 2は 交流会の後の発展は? 交流会での会話の時間がちょっと短かった の二項目である もともと 他人とのやりとり と称していた部分だが 交流会に関する部分として分けた クラスター 3は 先生が優しい 日本語を練習する時間が増えてよかった クラスメートや先生とより仲良くなれた ときどき文化の話が出て面白かった 他の科目で勉強した表現が出てくるので復習になった の五項目である 教師の方から二次的な成果ではないかと提案した部分である 学習者 B によるクラスター間の比較 クラスター 1とクラスター 2: 授業で習ったものが そのまま交流会で使えたから 強く印象に残った クラスター 1とクラスター 3: コースに参加したから これらの結果があると思う 毎回 アクティビティの自由度が高かったし 68

75 何を質問してもいい雰囲気だったから 決められた表現以外にも他の単語や表現も学べた クラスター 2とクラスター 3: あまり関係ないと思う 交流会の成果というよりは 普段のコースでの成果 補足質問 自分で会話を想像して事前に練習した の意図: 交流会前の数日間 相手が何を聞いてくるか それにどう答えるかといった起こりうる状況を想像して もし何か思いついたら それをどうやって日本語で言うか調べた そうしないと どう言うかわからなくて 会話の雰囲気が気まずい感じになると思ったから ときどき文化の話が出て面白かった の意図: 普段の授業では文化の話はあまり出ないので コース ( の内容 ) に関係あることも関係ないことも面白いと思った 交流会の後の発展は? の意図: 交流会での交流だけで終わっちゃうのかなって 学校内ですれ違っても 挨拶したほうがいいのかわからなくて 交流会の時間が短かったから こちらのことを覚えているかわからないし ( 日本人大学生が留学を終えて日本に帰る前に中国語のスピーチ大会があるため 今回の交流会の後 スピーチ練習を手伝うという目的で再度交流会を行った 今回は来学期にもう一回あるので スピーチの準備を手伝ってあげてくださいね と言うと ) うん わかってる 交流会はどうでしたか? : 交流会では 初めから話題が決められていたから スムーズに会話を進められた 授業時間外に自分で質問を考えておくこともできたし 日本人はみんないろいろ答えて 69

76 くれて面白かった ( 時間が短かったという項目について 10 分だったらどうか? と聞いて) 初めは話し続けられないかもしれないけど だんだん打ち解けてくるものだと思う 今回は ちょうど少し仲良くなってきたところで終わりという感じだった もし5 分より短ければ 聞いて答えて終わりでいいのだけど もちろん長くなっても 相手に質問し続けないと続かないことに変わりはないけれど ( 終わった時に もっと話せると思いましたか? と聞いて) 何人かは 全員ではなかった 高校生の時にも 卒業旅行で台湾に来た日本人の高校生と交流する機会があったけれど その時は日本語をまだ習っていなかったし 高校生の英語だから お互い聞いてもよくわからなくて 気まずかった 会話が辛かった ( もともと新しい友達を作るのは好きですか? と聞いて) 好きだけど 緊張はする この活動に参加した後 日本語学習における動機や態度 学習習慣に変化はありましたか? : 授業ならテストのためとか それ以外ではアニメやドラマを理解するために 真面目に単語や表現を覚えたり メモしたりするけど 台湾では机に座って授業を聞くような形式が多くて 実際に日本人と話す機会は少ないと思う 知識に偏っていて そのまま生活で使うことは少ない感じがする 今回 一連の活動に参加したことは 以後 留学に行くとか 他の交流活動に参加した時なんかに役立つと思う 大学の授業に関係しないもので 日本や日本語に関連するものを見たり聞いたりしますか? : ドラマ アニメ バラエティ番組を観る あとは インターネット上の日本のイラストサイトを見る イラストサイトなどは 翻訳してくれる人があまりいないから 70

77 また こういった交流会やガイド活動に参加してみたいと思い ますか? : 能力的に可能であれば もちろんやりたいと思う 総合的解釈 クラスター 1: コースの実用性と学習姿勢コースに関する項目と 自身の学習への取り組みがまとまっており 重要度順位はいずれも高い また 下部分には成果の延長として今後の希望が含まれている クラスター 2: 交流会への期待これらの二項目は重要度順位も想起順位も低いものの 一連の活動のうち 学習者 B が満足できなかった部分である 交流会の構成から考えても その後の発展性に欠けていたことが原因と思われる インタビュー後半で 自分から高校時代の交流会の経験について触れたことからも 学習者 B にとって 交流会は学習した内容を練習する機会であるとともに 人間関係を育む場であることが窺える 学習者 B の連想項目の一つに クラスメートや教師とより仲良くなれた があることからも コミュニケーションによって育まれる人間関係も重視していると考えられる クラスター 3: 二次的な成果への満足感重要度順に基づくと 教師が優しかったこと 文化について学べたこと 結果的に学習時間が増加したことや クラスメートや教師との関係が深まったこと 正規の授業の内容と重複していたため復習になったことが挙げられた いずれもプラスのイメージであり コースに参加したことで得られた言語以外の副次的な成果である 71

78 学習者 C 学習者 C は これまで日本語の学習経験はなく 大学に入ってから始めた学習者である 学習シートで提出したことはできるようになるが それ以上のことはあまり求めない コースの進度に沿って着実に学習するタイプである 第 1 回では連想項目と 連想項目間の類似度を記入してもらった デンドログラムを作成し 第 2 回では 各項目のイメージの決定 デンドログラムを参考にクラスターの解釈及びクラスター間の比較をしてもらった その後 調査者が補足質問をした 以下が 学習者 C の結果を整理したものである 表 (10) 学習者 C の連想項目一覧 重要度想起順連想項目 ( 筆者による日本語訳 ) 1 12 希望以後還有機會參加這種活動 ( こういう活動にまた参加したい ) 2 8 覺得自己日文進步了一些 ( 日本語が少しできるようになったと思う ) 3 1 很特別的經驗, 實用 ( 特別な経験で実用的だった ) 4 3 學到了很多單字 ( 単語をたくさん学べた ) 5 7 日語口 比想像中簡單 ( 会話は思っていたよりも簡単だった ) 6 2 講日語其實沒很難 72

79 ( 日本語を話すことはそんなに難しくない ) 7 4 老師的上課方法很有趣 ( 授業の仕方が面白かった ) 8 11 上課 容容易理解 ( 内容がわかりやすかった ) 9 10 講義很清楚 ( 学習シートがわかりやすかった ) 10 9 很開心和日本人做交流 ( 日本人と交流できて嬉しかった ) 11 6 有些日文句子還是不小心忘記 ( 勉強したが忘れてしまう表現がある ) 12 5 日本人都很親切 ( 日本人はみんな親切だった ) 図 (3) 学習者 C のデンドログラム 73

80 勉強したが忘れてしまう表現がある のみがマイナスイメージ で その他は全てプラスのイメージであった 学習者 C と教師の見解は ほぼ一致した 勉強したが忘れてしまう表現がある について 教師はデンドログラムから コースに出て学期末の交流会に参加するという一連の活動の後の気づきとして捉え クラスター 3が適切ではないかと考えていた 学習者 C は日本語学習に関する内容であることから クラスター 1だと考えた この点について 教師の意見を述べたところ そうとも言えると思う と同意してくれたが インタビューは学習者 C の考えに基づいて行った また 学習者 B の考えるクラスター 3は デンドログラムから考えると こういう活動にまた参加したい 特別な経験で実用的だった の二項目と 日本人と交流できて嬉しかった 日本人はみんな親切だった の二項目に分かれる方が自然にも思える しかし こういう活動にまた参加したい 特別な経験で実用的だった という感想は コースを意味することも 交流会を意味することも またその両方を示していると考えることも可能である 学習者 C によるクラスターのイメージと解釈 クラスター 1は 会話は思っていたよりも簡単だった 日本語を話すことはそんなに難しくない 日本語が少しできるようになったと思う 単語をたくさん学べた 勉強したが忘れてしまう表現がある の五項目である この部分は 自分の日本語の能力に関係している コースに参加 74

81 した後の 日本語の成長や変化と言える クラスター 2は 授業の仕方が面白かった 内容がわかりやすかった プリントがわかりやすかった の三項目である 教師の教えた内容に関係がある クラスター 3は こういう活動にまた参加したい 特別な経験で実用的だった 日本人と交流できて嬉しかった 日本人はみんな親切だった の四項目である 交流会という経験とその感想 学習者 C によるクラスター間の比較 クラスター 1とクラスター 2: 今回のコースに参加したから 生活で使える単語などがわかるようになった そうでなければ 自分でわざわざ勉強したりはしなかったと思う クラスター 1とクラスター 3: 授業の仕方が他の科目と違って 話す練習やアクティビティが多かったから 日本語がスムーズに覚えられた気がする 日本人と交流する時も 覚えた日本語を自然に使えた クラスター 2とクラスター 3: 日本人との交流があったから 日本語の成長を感じられたし 日本語はそんなに難しくないと思えた 補足質問 特別な経験で実用的だった の意図: 他の科目の授業方式と違った 正規の会話の授業では先に教科書の内容を勉強するが まだ習っていない内容もときどきある 今回のコースでは その時間に習うものについては全て説明がされて 生活で使えそうな より実 75

82 用的な日本語が学べたと思う 授業の仕方が面白かった の意図 : 単に教科書のテキストを読むとか プリントを説明するだけではなく アクティビティを交えて授業をしていたので面白かった この活動に参加した後 日本語学習における動機や態度 学習習慣に変化はありましたか? : 自分の日本語のうち どこができていないのかがより自覚できるようになった 日本人と交流することで もっと日本語を勉強したいと思った そうしないと 中途半端にしか話せないと思うから 大学の授業に関係しないもので 日本や日本語に関連するものを見たり聞いたりしますか? : 日本のドラマやアニメを観たり 音楽を聴いたりすることはあまりない いつもは部活のダンスの練習などがあるし もともとそういった習慣はない また こういった交流会やガイド活動に参加してみたいと思いますか? : 思う 実際に交流することは 日本語が上手になる方法の一つだと思う 日本人とも友達になれる 難しかったところはありましたか? 私の趣味( ダンス ) は みんなの趣味と違うので ( 自分はアニメなどをあまり観ないので ) 自分で調べなければならなかった 教師が出す例もそういう例が多かったけど 私にはよくわからないものが多かった それ以外はまあまあ 総合的解釈 学習者 C の意見と教師の意見が別れた 勉強したが忘れてしまう 表現がある の項目を 自身の日本語能力の内省と捉え クラスタ 76

83 ー 4として切り離して考えることとした クラスター 1: 口頭能力における自己効力感コースに参加したことで日本語学習の成果を感じており 会話に対する不安が解消されていることがわかる 自分の日本語能力に自信が持てたことが窺える クラスター 2: 指導法への満足感コースデザイン アクティビティ 学習シートを肯定的に捉えていることがわかる クラスター 3: 日本人と交流することの充実感交流会そのものを貴重な機会であると捉えており 実際の交流において感じた日本人に対する好意的なイメージが表れている そこでの充実感から またこうした活動に参加したいという希望が含まれている クラスター 4: 日本語能力の内省勉強したものでも いざという時に忘れてしまうことがあるという気づきである 77

84 学習者 D 学習者 D は高校生の時に塾で 2 年間日本語を学習している 日本人教師だったとのことである 学習歴を考えると本コースに参加するにはレベルが高すぎるが 日本語能力試験を受けたことがなかったため 参加したという 結果的にはインタビュー内容からコースのレベルはおよそ適当であったことが窺えた 非常に明るく 人とコミュニケーションをとるのが好きなタイプである 第 1 回では連想項目と 連想項目間の類似度を記入してもらった デンドログラムを作成し 第 2 回では 各項目のイメージの決定 デンドログラムを参考にクラスターの解釈及びクラスター間の比較をしてもらった その後 調査者が補足質問をした 以下が 学習者 D の結果を整理したものである 表 (11) 学習者 D の連想項目一覧 重要度想起順連想項目 ( 筆者による日本語訳 ) 1 6 希望以後能再會有會話課 ( また会話の活動に参加したい ) 2 12 制式課程比較不會上的東西 ( 正式な科目ではあまり教えないもの ) 3 11 希望下次可以拉長一些時間 ( 次回は授業時間を長くしてほしい ) 4 7 希望有機會還能再舉辦類似的活動 ( また似たような活動に参加したい ) 78

85 5 5 在交流時能大概表達自己的意思很開心 ( 自分の言いたいことを大部分言えて嬉しかった ) 6 4 比較生活的主題, 輕易的開啟話題 ( 生活に関連したテーマなので会話を始めやすい ) 7 3 一次次練習中能很快的記住內容 ( 毎回の練習の中ですぐに内容を覚えられた ) 8 2 很輕鬆 ( リラックスして参加できた ) 9 1 很難得可以跟日本人交流以覺得開心 ( なかなかチャンスがないが日本人と交流できて嬉しかった ) 老師有活力 非常認真 ( 先生が元気でとても真面目 ) 11 9 不知不覺中就記下了一些單字 ( 知らないうちに単語を覚えていた ) 12 8 和同學之間的關係更加緊密了一些非常高興 ( クラスメートとの関係が親密になった ) 79

86 図 (4) 学習者 D のデンドログラム 正式な科目ではあまり教えないもの が中立である他は 全てプラスのイメージであった デンドログラムの上部に位置する項目が 今後の希望 を意味し それ以下の項目がコースに関する部分であり 全体を大きく二つに分けられるという点は教師の意見と一致した しかし 学習者 D がコースに関する部分について 主観 と 自分の気持ち という分け方をしたため 教師の見解とは大きく異なった 主観による部分が 自分の言いたいことを大部分言えて嬉しかった 先生が元気でとても真面目 リラックスして参加できた なかなかチャンスがないが日本人と交流できて嬉しかった クラスメートとの関係が親密になった の五項目 自分の気持ちによる部分が 正式な科目 80

87 ではあまり教えないもの 生活に関連したテーマなので会話を始めやすい 毎回の練習の中ですぐに内容を覚えられた 知らないうちに単語を覚えていた の四項目としたが 主観と自分の気持ちのいずれも個に発するものであり やや大枠すぎるのではないかと考え 教師の解釈を示し 学習者 D の同意を得てそちらを使用した 学習者 D によるクラスターのイメージと解釈 クラスター 1は 次回は授業時間を長くしてほしい また似たような活動に参加したい また会話の活動に参加したい 自分の言いたいことを大部分言えて嬉しかった の四項目である この部分は未来への希望が多い クラスメートとのペアワークや 自分のことを言う練習が多いのはとても嬉しい でも毎回の授業の時間が短いと感じたし 交流会の時間ももう少し長くしてほしいと思った もし機会があれば 自己紹介以外にも ガイドの仕方などを学びたい 交流会や事前の練習では 日本人があえて話すペースを落としてくれたのに気づいた 日本人の普通に話すペースについていけるようになりたいと思う また 少し突っ込んだ話になると どうやって言ったらいいのかわからない部分もあって もっと勉強したいと思った これまでほとんど日本人とは話したことがなかったから緊張したけど 短い時間で簡単なものとはいえ 自分にコミュニケーションを取れる能力があることにびっくりした クラスター 2は 正式な科目ではあまり教えないもの 先生が元気でとても真面目 の二項目である 正式な科目ではあまり教えないもの とは 今回のコースのことでもあり 本人の希望を示していることが クラスター 1とクラスター 2の比較から明らかになっ 81

88 た 先生はわからない部分をきちんと説明してくれた 中国語ができるけれど 中国語だけに頼っている説明ではなかった 発音も字も綺麗だった クラスター 3は 生活に関連したテーマなので会話を始めやすい 毎回の練習の中ですぐに内容を覚えられた の二項目である 生活に関する話題だったので すごく役に立った 日本人との交流でも その他の交流活動でも話を始めやすかった それに 生活に関するものの方が忘れにくい気がする 内容がもともとの学科の授業のペースに合っていて クラスの人数も少ないし 会話練習の機会も多かったので 覚えやすかった クラスター 4は リラックスして参加できた なかなかチャンスがないが日本人と交流できて嬉しかった の二項目である 普通の授業と違って楽しくできたので 吸収しやすかった ペースも速すぎず ちょうどよかった クラスター 5は 知らないうちに単語を覚えていた クラスメートとの関係が親密になった の二項目である ( 単語とは ) 地名や観光地 有名な食べ物など 教科書には載っていないもの 話題が自己紹介だということもあるけど お互いに自己紹介する過程で 相手の出身地や有名なものがわかって クラスメートとも親しくなれた気がする 学習者 D によるクラスター間の比較 クラスター 1 とクラスター 2: 今後も普通の科目では教えないも のを勉強したい 大学の初級の授業では 今のところ文法とか単語 82

89 とかを勉強する感じで 実際に自分の出身地を紹介したり 観光案内をしたりする方法はあまり教えないから 他には 個人的に方言が面白いと思っている 日本人の先生だったら やっぱり日本人にしか教えられないようなことを教えてくれると興味が持てる クラスター 1とクラスター 3: 今回のコースには満足しているので 他にもいろいろ勉強したいと思った たくさん単語を覚えるには どうしたらいいかはわからないけど と述べた クラスター 1とクラスター 4: 楽しかったし 課題も見えたからまた参加したいと思う クラスター 1とクラスター 5: 次回はもっと学生の人数を増やして 違った内容にしてもいいと思う 以下 クラスター 2345はコース内容に直接的に関連する部分であるため 相互に関係があるとし 省略した 補足質問 内容は簡単でしたか? : コースの始め方の自己紹介は簡単で これはもうできる って思ったけど 後半ではわからないものも多かった この活動に参加した後 日本語学習における動機や態度 学習習慣に変化はありましたか? : 日本語を話す機会を自主的に探すべきだと感じ始めた まだ単語や文型などをたくさん使えるわけはないが 他の人と話すことで上手になると思う 英語では 全然できなくても抵抗なく会話できるけど 日本語だとあまり勇気が出ない 助けが必要な日本人観光客を見かけても ちゃんとコミュニケーションが取れるかわからないから なかなか話しかけられない なぜ 83

90 か英語だとできるのだけど でも今回 このコースに参加して 実際に使える日本語を勉強して 実際に話す機会もあったから 話せてよかったと思う 大学の授業に関係しないもので 日本や日本語に関連するものを見たり聞いたりしますか? : アニメを観たり ドラマ CD を聴いたりする また こういった交流会やガイド活動に参加してみたいと思いますか? :( 上学期に高校生との交流会に一度参加しており 下学期にも学科の主催する日本人大学生との交流会 日本人高校生との交流会に参加している 12 月の中旬に参加した日本人高校生との交流会について ) もともと行くつもりはなかったけど さん ( よくできるクラスメート ) が行くって言っていて さんは ( 台湾出身ではないため ) 台湾のことは紹介できない部分があるからって 申し込んでなかったけどクラスの何人かと一緒に行ってみた ( このコースで習ったことは使えましたか?) 使えた すごく役に立った ( 下学期に参加予定の大学生との交流会について ) さん( 先述のクラスメート ) が申し込んでいて 申し込んだら? って言われたから なんとなく友達と一緒に申し込んでしまった 後で どうしよう! 申し込んじゃったけど大丈夫かな? って少し心配になった 二日目の観光の時間以外に 一日目には自由討論の時間があるから 話せるか心配 総合的解釈 およそ順位度の近いクラスター 4 とクラスター 5 を一つのクラス ターとして捉えることとする 84

91 クラスター 1: 満足感からの次回への期待一連の活動の成果として 自分の言いたいことを大部分言えて嬉しかった という項目があり そこから生じた今後への希望がまとまっている インタビュー内容からも 交流活動に関して 次回 や 今後 に最も近いのは 学習者 D であることがわかる クラスター 2: 教師と指導内容正規の授業では扱わないものや 日本人教師が教えるのにより適した内容に より興味を持てるという気持ちが読み取れる クラスター 3: 実用的な話題で覚えやすいコースのテーマや 授業体制 アクティビティなどを肯定的に捉えていることが窺える 他の学習者よりも多く交流会に参加した学習者 D は コースで学習したことが実際に使えたとインタビューで述べており 内容への評価が高いとも考えられる クラスター 4: 楽しく学習できたことへの満足感コースそのものにリラックスして参加できたこと 交流会が貴重な日本人との交流の機会となったことから 一連の活動に参加しての充実感が窺える また プラスαの単語や表現が身についたこと クラスメートとの関係についての項目が挙げられた テーマが自己紹介を含むこともあり クラスメートとの関係が親密になったという 学習者 D の連想項目やインタビュー内容 学習シートへのメモの 取り方などから考えて 教科書の単語や表現を正確に覚える学習法 よりも 実際の会話の中で覚える方を好むタイプであると考える 85

92 学習者 E 学習者 E は高校一年生の時に第二外国語として日本語を学習している また 入学前の夏休みに大学の推廣部 ( オープンカレッジ ) で開講されている 2 ヶ月の集中コースに参加している 小テスト等の成績も良く 文型や単語を覚えるのが苦ではないタイプである おとなしいが 話し始めるとよく喋ることからも 教師に対する自己開示に抵抗が少なかったと思われる 第 1 回では連想項目と 連想項目間の類似度を記入してもらった デンドログラムを作成し 第 2 回では 各項目のイメージの決定 デンドログラムを参考にクラスターの解釈及びクラスター間の比較をしてもらった その後 調査者が補足質問をした 以下が 学習者 C の結果を整理したものである 表 (12) 学習者 E の連想項目一覧 重要度想起順連想項目 ( 筆者による日本語訳 ) 1 1 馬上學馬上和同學練習使用 ( 学んですぐクラスメートと練習する ) 2 11 交流過程中用錯 又能聽懂被修正的講法, 會印象深刻, 而且之後使用不會猶豫 ( 間違えたところや直されたところは印象深く 迷わずに使えるようになった ) 3 5 但也因為活動的關係, 開始思考台灣 台北 出生地有什麼有名的東西, 並且去查詢日文的說 86

93 法, 雖然日文能力還不能詳細說明, 但大概能讓對方知道是什麼東西 ( 台湾の有名なものにはどんなものがあるか考え 日本語でどう言うか調べるようになった ) 4 8 也會有覺得很困難的地方, 像是如何到另一處, 轉車 搭 ~ 車, 當處比較難上手 ( 難しいところもあった : 行き方の説明など ) 5 2 句子都不會太長很好記, 加上很實用, 所以過了很久還是會記得, 可以不用想很多, 反射性的使用 ( 文は長すぎず覚えやすく実用的だったので 練習を繰り返すことであまり考えずに使えるようになった ) 6 6 本來日概上的東西很無聊的東西 ( 同學報告各縣 ), 變的有用, 覺得很開心 ( 他の科目で習ったことが役に立って嬉しかった ) 7 3 為了和日本人交流, 會由有很具體的學習動機 ( 日本人と交流するという具体的な学習動機があった ) 8 4 因為出身地是台北, 所以平常沒什麼注意有什麼名產 推薦的事物, 每次有類似活動其實都滿煩惱的 ( 台北の有名なものを考えるのが毎回かなり大変だった ) 9 9 老師的興趣很吸引人共鳴, 喜歡吃臭豆腐旁的泡菜也讓人覺得倍感親切 XD( 先生の趣味に共感で 87

94 きる : 臭豆腐の横の台湾式キムチが好きだということでも親しみが増した ) 老師人很好, 中文又很好, 所以上課時候還滿安心的, 老師最高 ( ω `)( 先生が優しく中国語も上手なので授業中安心できた ) 11 7 有些課會有小活動, 很有趣, 小道具也很可愛, 尤其丟球 ~( 時々アクティビティがあって面白かった : 紙風船も可愛い ) 星期一上完初日再上課其實滿累的, 接近學期末的時候有體力下降的感覺, 不過因為課程不會太緊所以還好, 能一直持續到最後真是太好了 ( `ノ ) ( 授業の後に参加するのは疲れた 期末には特に疲れを感じたけど コースそのものは辛くはないから参加し続けることができてよかった ) 88

95 図 (5) 学習者 E のデンドログラム 先生の趣味に共感できる 先生が優しく中国語も上手なので授業中安心できた 授業の後に参加するのは疲れた 期末には特に疲れを感じたけど コースそのものは辛くはないから参加し続けることができてよかった が中立である他 全てプラスのイメージであった 学習者 E と教師の見解はほぼ一致した 学習者 E によるクラスターのイメージと解釈 クラスター 1は 台湾の有名なものにはどんなものがあるか考え 日本語でどう言うか調べるようになった 台北の有名なもの考えるのが毎回かなり大変だった の二項目である 実践的な感じ クラスター 2は 文は長すぎず覚えやすく実用的だったので 練習を繰り返すことであまり考えずに使えるようになった 日本人と 89

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